naruto

□第2話
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―木ノ葉隠れの里。
いま、二人の少年たちが忍者になるべく新生活をスタートさせた…

「おめぇ…本当にそんな顔で撮るのか!?おい、兄貴の方もなんかいってやれよ」

「………」

いま、少年のうちの一人は異例のアカデミー卒業の仕方をしたため、ひとり遅れて書類作成のための証明写真を撮ろうとしている。
昨夜のミズキ中忍の事件については、ミズキに重い罰がくだされて幕を閉じた。事件の際、ナルはナルトに自分のことを兄だと暴露したことで、ナルトはナルを「ナル兄ちゃん」と呼ぶようになった。また、九尾に関しては三代目が何もいわなかったため、ふたりも何も問い詰めなかった。

(たしかに、兄だといったが…いまだけこいつとは他人になりたい…)
「ナルト…お前、三代目に怒られるぞ…」

「いいから!!いいから!!ハイ!!」

「ったく…後悔すんなよ!ハイ、チーズ」
カシャッ

そして出来上がった写真は歌舞伎役者のような写真だった。
三代目はそれをみて完全に呆れモードだった。怒る気もしないとはこういうことなのだろう。

「………」

「へへへ、なかなかいい顔決まんなくてさ!それになるまで3時間もかかっちまって…いやーでもさ!でもさ!アートっぽく決まったてーか…『取り直し!』」

当然といったら当然の言葉だろう…この、忍者登録書は里だけの隠密性の高く、ナルトにとってとても大切なものであったからだ。もちろん、この説明を火影はナルトにした。
そんな中、ひとり訪問者があらわれた。
ガラッ
「!」

入ってきたのは書類をもったナルだった。

「三代目失礼しまs『じじィ勝負だァコレ!!!』」

「!!!」

ナルが入ってきたと思ったら、一人の威勢の良い少年がナルにつっこんできた。おかげでもっていた書類はバラバラにちらばっていった。突っ込んできた少年はそのまま激しくころび、少年を追いかけてきたエビスという家庭教師はナルトを見て、軽蔑の眼をしていた。
ナルが今の、状況(自分がもってきた書類がバラバラ[しかも少年に踏まれている]でナルトは関係ないのに、ものすごい被害をうけている状況)に激怒しないはずがなかった。

「…い……おい餓鬼…」

ナルの状況にいち早く気がついたのは火影であった。

(や…やばいの…)「木ノ葉丸!!」

「なんだコレ!!!」

木ノ葉丸とよばれた少年は火影の呼びかけに気が付き、木ノ葉丸の足もとを指したがすでに気がつくには遅かった。

「オイ。餓鬼、テメェいい加減にしろよ。お前が、火影の孫だからって俺は容赦しないかんな」

「な…なんなんだコレ…」

ナルからは下忍とは思えないほどの殺気が満ち溢れていた。その場にいた、火影以外の誰もが恐怖を覚えただろう。

「それとエビス上忍…ナルトを変な目で見ないでもらえます?殺しますよ?」

木ノ葉丸とは違い、エビスには満面の笑み(…といっても目は笑っていないが)をしていた。

「じょ…上忍かつエリートな私に貴方が殺せるわけ『エビスよそのくらいにしておけ…』」

エビスを止めたのは、まぎれもない火影であった。

「三代目…さきほどの書類ですが、至急三代目の印をもらわなくてはいけなかった重要なものだったのですが…」

「なんと!!!すまんの…これ、木ノ葉丸、謝らんか!!!」

「!!!…ごめんだコレ…」

「言われなきゃ謝りもできないのかよ…」

「エビスよ…」

「はっ火影様。」

「今回は、お主が木ノ葉丸をきちんと見てなかったことに非がある。この書類の事後処理はお主が責任をもってやるんじゃ」

「はい…」

その後、木ノ葉丸はナルとナルトの後をついていった。エビスが書類処理の準備をしている間のつかの間の休息である。
そこで木ノ葉丸は、ナルトからは火影になるのに近道なんてないことを教えてもらい、ナルからは変化の術のコツを教えってもらえた。

「本当の忍者」への道はまだまだこれから…
そうしりながらも、火影とナルはナルトをみて優しく微笑んでいたという


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