出戻り忍者
□2・今日この頃
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「んー」
朝。
なんと清々しい朝だろう。
日差しが痛い!
「朝じゃない!もう昼だぞ清鷹!さっさと朝食を食べに来い」
「あーもーわかったよ。わかったからコマ破るなよ...」
ちゃっちゃと着替えてテープでコマを貼る。
俺は寝て起きるまでに時間を要するのでいつの間にかコマを直す用のテープが常備されている。
「おはよーございまふぁぁ」
「欠伸か挨拶かどちらかにしろ清鷹」
尊奈門はどうも母親気質だ。
俺がだらしないのもあるのかもしれないが。
こいつといたら規則正しい生活をすぐに遅れるようになるだろう(組頭を除く)
「清鷹」
「ふぁい?」
必死にあくびを噛み殺していると陣内さんが声をかけてきた。
この世で一番間抜けな返事はクールにスルーされた。
大人の余裕だね陣内さん。
これを尊奈門も見習えばいい。
「組頭起こしてくれ」
「またァ?」
「お呼びだ。お前じゃなきゃ起きんらしい」
「へーい」
面倒だから行ってきてくれ、なんて言われつつ俺は組頭の部屋へ向かう。
俺と組頭は別に普通に上司と部下なんだが何が気に入られたのか毎朝毎朝起きてるくせに俺を呼ぶ。(だいたい、朝が苦手では組頭は務まらないよな)