出戻り忍者
□7・サインひとつで
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門に大きく書かれた“忍術学園”という文字。
懐かしい。
門の前に立つ職員装束の青年は胸に書かれた“事務”という文字を見るに事務員さんらしい。
「「「小松田さーん!」」」
「あ〜君たち〜先生方が心配してたよ〜?」
三人組が事務員の青年にかけ寄って行く。
青年はずいぶん間の抜けた声だ。
のんびり屋なのだろうか、今まで遭遇したことないタイプだ。
「山賊に遭っちゃったんですー」
「わぁ、大丈夫だったのかい?」
しんべヱの声にびっくりする彼はすごく一般人に近い。
でも事務員ということは学園長先生が雇ったのだろう。