出戻り忍者
□2・今日この頃
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ガラッ
「くーみがーしーらー」
「・・・・・」
今日は布団でだんまりパラーンらしい。
仕方ないのでゆっさゆっさと布団をゆする。
俺だってメシは食いたい。
ゆさゆさゆさゆさ
「くーみーがーしーらー」
ゆさゆさゆさゆさゆさゆさ
「ちょ、起きる、起きるから。清鷹やめて」
「あー起きましたかー」
「キミ、もう少し加減を覚えようね」
起きてたのに黙ってた人に言われたくない。
忍者を舐めてもらっては困るのだ。
組頭くらい転がせる力はあるぞ。
「起きたんなら朝食いきますよ」
「はいはい」
包帯もきっちり巻いて忍び装束も着てる人に起きたも何もないんだが。
うしろに組頭をつれて食堂へ戻る。
「みんなおはよー」
「おはようございます組頭」
「清鷹、おつかれ」
陣内さんは唯一といっていいほど俺に優しい人だ。
食事を開始したが組頭は相変わらず雑炊(筒入り)なので俺だけ寝坊したみたいで嫌だ。