文
□さいごの物語。
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治らないと云われた。
もって1ヶ月だろうと
美咲はいつも大丈夫だと云って、隠していたんだ。
こんなになるまで…
俺は連れて帰ることにした。
あんな真っ白で、何にもない部屋に
美咲を一人残していたら、融けて消えてしまいそうだと思ったから。
血の気の無い、白い顔で云うんだ。
「平気だから、大丈夫だから、心配しないで。」って。
またそうやって隠して…
「ウサギさんのこと、ずっとすきだから…」
泣けば泣くほど、美咲は溢れて、零れて。
寂しさだけは尽きなくて。
後追いしようかと思った。
でも、溢れる美咲を繋ぎ留めたくて。
美咲と生きたくて。
今でも書き続けている。
俺と生きて、俺と死ぬまでの
さいごの物語を。
⊂さいごの物語。⊃
*あとがき*
済まん。
久しぶりのロマ文なのに…
美咲を殺しちまった…orz
何か、不治の病で死にかけてるのに、
美咲は大丈夫って云うんだろうなーっておもったら、セルフ感動して泣いちゃいました(馬鹿
秋彦帝王は自分が死ぬまで、美咲と年食って、生きていく話を書くんだとおもう。
現実に美咲がいなくても、未来を紡ぐんだと。
2007.11.2 瀬音銘柄
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