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□風を感じて 90
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地上に落下した幻騎士を見て、ボンゴレの観覧席では喜びの声が上がる
「おお!!」
「やったな」
「山本も、メローネ基地ん時より、パワーアップしてんな」
すると戦い終わった山本は、<時雨金時>から離れた小次郎に声を掛ける
「ヒュ〜〜、おつかれ小次郎」
「ピイイ」
すると小次郎は、山本の言葉に返事をするように鳴いた
すると、綱吉から山本に通信が入る
[山本…勝ったんだね!]
続いて朋美からも通信が入る
[武君、やったね!]
「ああ、ありがとな朋美!!」
山本は満面の笑みで朋美の通信に答える
[へっ]
獄寺は気に食わなさそうに舌打ちをした
すると…
「なぜだ」
倒れている幻騎士が山本に疑問を投げかける
「ボンゴレといい、貴様といい…なぜ、トドメをささない……」
すると山本がキッパリと言い放つ
「オレ達は、人殺しじゃねーからな」
その言葉を聞いた綱吉と朋美は、嬉しそうな顔をする
「(山本!)」
『(武君!!)』
山本の言葉にスクアーロは不服そうな顔つきをする
「(ったく、あのカス!!)」
「……後悔するな…オレは白蘭様のために、いずれ必ず目的は遂行する」
「ああ、望む所だ」
山本は幻騎士の言葉にそう答えた






[強運ですね幻騎士…我々は、ミルフィオーレ一の剣士を失うところでした]
ボンゴレ基地ユニットを探して飛んでいる桔梗から、幻騎士に通信が入った
「Σ!桔梗か…」
[貴方の話は聞いています、ミルフィオーレ結成の立役者であり、白蘭様の影の右腕、あらゆる隠密作戦を成功させ、今回のような重要な戦いには必ず最前線に召集される、白蘭様が最も頼りにする男…]
[当然のこと……白蘭様は、全てを見通しておられる、だからこそオレに奇跡をお与えになった、誰よりも、オレを奇跡に値する人間として信頼しておられるのだ」
すると幻騎士の鎧から、植物の芽が出てくると同時に、その植物から雲の紫の炎が灯る
「Σ!!この炎…雲属性の桔梗の葉!?」
「?」
山本は突然幻騎士から植物が生えてきたことに疑問に思う
[ハハン、悪く思わないでください幻騎士、役に立たぬ時に消せるよう、雲の炎で増殖する雲桔梗[カンパヌラ・ディ・ヌーヴォラ]を鎧に仕込んでおいたのです、白蘭様の命でね]
「(Σ!!白蘭様が!?)嘘をつくな桔梗」
[嘘ではありませんよ、白蘭様のお考えです、あなたを猿として扱う時から支持されたのです]
「ありえん!!白蘭様がオレを消すはずがない!!白蘭様と話したい!!通信をつなげ!!」
すると山本の近くにチェルベッロ機関の女性が飛んでくる
「それはなりません、チョイスバトル参加戦士と観覧者の通信は禁止されています」
[信じる信じないは自由ですが、あなたは、白蘭様の捨て駒に過ぎぬということです]
「戯言をぬかすな!!白蘭様がオレを見捨てることなどありえん!!絶対にない!!(オレを絶望の淵から救ってくれたあの方が…オレを死の恐怖から救ってくれたあのお方が!!)」







幻騎士の体がドンドン雲の炎で増殖する桔梗に支配されていく
「がっ、ぐああああ!!!」

    メキャキャキャ

その様子を見た山本が慌てる
「おい幻騎士!!何だ!?どうしたんだ!?」
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