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□風を感じて 87
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囮[デコイ]を壊そうと飛び回っているトリカブトの前に、人影が一つあるのに気づいたトリカブトは、手のひらにはめ込んだマーレリングを使い、人影に霧の炎を放つが、その人影は直ぐに壊れ、ビルにベシャシャとくっついてしまった
「…?」
トリカブトが疑問に思っていた次の瞬間、猿・バズ・桔梗の炎レーダーに反応が現れた
「(!!)」
「(新しい炎反応!?)」
[トリカブト、後ろです!]
「Σ!!」
トリカブトに桔梗が知らせ、トリカブトが気付いた時には、超死ぬ気モードの綱吉がトリカブトの背後にいた
「遅い」

観覧席でモニターを見ていた京子とハルは、綱吉が死ぬ気の炎を使い、飛んでいるのを見て驚いている
「ツナ君!」
「はひっ、飛んでます!!」

     バキッ!!
      ギョア
       ベキャッ!!

綱吉がトリカブトの背中にパンチを繰り出し、トリカブトは吹っ飛ばされ前方のビルにたたきつけられた
「Σ!(このビル…壊れない…?)」
すると、綱吉の後方にいたチェルベッロ機関の女性二人が、説明をする
「雷面の高層ビルは、雷属性の“硬化”の炎でコーティングされており」
「通常のビルの20倍以上の強度を誇っているのです」
「!」







「素朴の者よ」
「?」
トリカブトがそういった次の瞬間

    ブチチチッ

トリカブトの体が無数に千切れ飛んだ
千切れ飛んだ体が今度は幻術により海蛇に変化する

この時、観覧席にてハルの腕の中で寝ていたランボが目を覚ましモニターを見る、するとそこに映し出されていたのは首から下は背骨しかないトリカブトの姿
「ぐぴゃー!!!オ・バ・ケへ〜〜」
ランボはそう叫ぶと、気を失った
「ランボちゃん!」
ハルは気を失ったランボに声を掛ける
バジルは驚きのあまり、その様子が映し出されているモニターを見ながら思ったことを口から出す
「幻術なのか…!?しかし、幻術ならばモニターには映らないはず!」
バジルの言葉を聞いたスクアーロが半ばあきれながら説明する
「アホガキがぁ」
「Σ!」
「強力な幻術は機器をも翻弄する、しかもこいつは幻術と匣兵器の併用だぁ、相当できる術士だ」
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