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□風を感じて 48
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地下8階のトレーニングルームでは、ラルの指導の下、綱吉がVer.V.Rでの特訓をしていた、スラロームを終えると綱吉の額の炎が消え、グッタリとした体を休ませる
「ふ〜〜、体がきしむ…」
「スラロームのタイムはだいぶ縮まってはきている、だがそれでもノーマルグローブの方が早い、まだまだ動きに無駄が多いということだ!こんなことでは午後の修行でまた雲雀に半殺しにされて終わるぞ!!」
ラルが綱吉の元へ行こうとすると、綱吉はビクッと体を反応させ、ラルに怯える
「ひいぃ(殴られる、また殴られるー!!)」
するとラルは何か感じたのか足を止めると、フイと顔を背ける
「他の連中を見て来い、5日後 戦力になるのかをな…」
「は…はい…(どうしたんだ?)」






綱吉はラルにそう言われ、とりあえず山本と朋美の修行している地下10階へと移動した
エレベーターを降りた綱吉は10回の廊下を歩きながらキョロキョロと辺りを見回す
「へえ、この階本当に日本風になってる…10年後のオレ…何考えてこんな建物つくったんだ?」

    ガッ!ドゴッ!!ゴゴッ!!!

物音が聞こえてきて、綱吉は物音のする方のふすまをソーッと開ける
「山本ここかな」
綱吉がふすまを開けた瞬間、綱吉の顔にペイント弾が当たる

     べチャチャ!!
      「んぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ」

そこにはリボーンがペイント弾の入った銃で山本を攻撃しており、その雰囲気に綱吉は驚く
「(なんなのー!)ん…?」
すると綱吉の直ぐ近くを山本の匣の燕が飛んできたと思った次の瞬間

    ズガガガガッ!!
       キキキン!!
        「つっ」

山本がリボーンの攻撃を、刀の状態で雨の炎を灯した<時雨金時>で受ける
「あっ」
「ツナっ」
山本は勢い余ってふすまに突っ込むと、綱吉を巻き込んで廊下に倒れた
「大丈夫かツナ!?わりぃっ」
「だ…大丈夫…」
「修行中に入ってくる奴が悪いんだぞ」
道場の中からリボーンが綱吉に注意をする
「いや…ほら、修行の調子はどうかな…なんて!」
「ああ…」
「なるほどな」
リボーンはそう言うとため息をつく
「とりあえず、ペイント弾に当たった数だけ実戦では死んでるってことだ、ペイント弾の蛍光塗料は、暗闇でも光るからな」
リボーンはそう言うと、廊下の電気を消す、すると暗闇となった廊下で、綱吉の顔と山本の全身が光り輝く、綱吉はそれを見て驚く
「光まくりーーー!?」






「そうだ山本、朋美ちゃんは何処で修行しているのかな?」
「ん?隣の武道場のはずだぜ!」
「月詠が帰っても、朋美は修行のメニューをこなしているはずだぞ、休憩がてらオレ達も朋美の修行の様子を見るか」
リボーンはそう言うと、山本の肩に乗っかりチョコンと座る、そうして山本・リボーン・綱吉は道場の隣の武道場へ行き、ふすまを開けるとそこには、目隠しをして雨の炎と風の炎を纏わせた白き刀身と木の刀身の<白蓮>を扱っている朋美の姿としろがねが、3体の機械から発射される白い炎を纏ったボールを相手にしていた
「あれは10年後の朋美が以前使っていたものに改良して使っているようだな」
リボーンがそう言うと、突然朋美が後ろの方に白き刀身を向ける
『しろがね、風の楯』
「ウオォーン!」
しろがねが朋美の背後の方に遠吠えをすると風の炎の渦を発生させ2つのボールを打ち落とすと、朋美は<白蓮>の刀身に雨と風の炎を纏わせた次の瞬間
『風雨の舞・水龍』
雨と風の炎を前方に放ち、3つのボールを打ち落とした、朋美の戦う姿は舞を舞っている様に美しく、山本と綱吉はその姿に見惚れてしまっていた
その次の瞬間、機械から声が聞こえてくる
[Lv.5終了しました]






その声とともに、朋美はフウッと息をついた次の瞬間、リボーンが突然マシンガンを構え、朋美に向ってペイント弾を発射したその時
『風雨の舞・水鏡』
雨と風の炎の渦が鏡のように円を描き、ペイント弾をすべて雨と風の炎が打ち落とした次の瞬間、朋美はリボーンに向って攻撃を仕掛けた
『風の舞・双炎』
風の炎の斬撃がリボーンを襲うが、リボーンはその攻撃をジャンプして避ける、その次の瞬間朋美はジャンプしたリボーンの下の方に居た
『風雨の舞・月牙』
雨と風の炎の斬撃が、リボーンの持っていたマシンガンを切り落とした
「さすがだな朋美」
『リボーン、突然襲ってこないでよ…』
朋美はそう言うと<白蓮>の白き刀身を木の刀身に収め、目隠しをはずした
「ツナが朋美の修行の調子を見に来たんだぞ」
『そうなんだ』
朋美がそう言った次の瞬間、山本が朋美を抱きしめた
「朋美すげーな!惚れ直した!!」
『!!?た…武君!?///』
「山本、朋美ちゃんがプチパニック起こしてるよ!」
朋美は真っ赤な顔をして山本の腕の中でオロオロとしていた、そんな朋美をみた山本は朋美を愛しく思い、頬にキスをする
「『!!?///』」
「可愛いな朋美は♪」
『〜〜〜っ!!?///』
「愛の抱擁は終わったか?そろそろ修行に戻るぞ」
「ん〜…あともう少し…」
「お…オレ、獄寺君の様子を見てくるね…///」
綱吉はそう言うとその場から去って行った、山本は朋美から少し体を離す
「ありがとな朋美、オレ頑張ってる朋美を見て、オレも頑張ろうって思ったからさ!」
「それはいい事だぞ山本」
「おう!朋美お互い頑張ろうな!」
『!う、うん!!』  
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