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□〇〇は見ていた
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夕食後。
大広間のソファに座り、焔椎真は手のひらサイズの携帯ゲームをしていた。
隣には愁生。

「焔椎真」

「ん?」

「おれが口出しすることじゃないと思うけど」

「何だよ」

「学校でああいうことするのはマズイんじゃないか?」

「は?俺が一体何したって……」

愁生と目が合って焔椎真はハッとする。

「放課後。夕月とトイレでキ……」

「言うなっ!!」

咄嗟に手のひらで愁生の口を押さえた。

「夕月って?」

向かい側のソファに座っていた九十九と十瑚が反応する。

「夕月ちゃんに何したのよ!?この変態っ!!」

「何もしてねー!!」

「焔椎真……信じてたのに」

「九十九!!真に受けるんじゃねぇ!!」

焔椎真は愁生の胸ぐらを掴んだ。
九十九達には聞こえないような小声で問い詰めた。

「愁生……何でお前はコイツらの前でそういうこと」

「おまえがあんまり浮かれてるから、ついからかいたくなったんだ」

「あのなぁ……」

ガチャ、と音をたてて部屋の扉が開いた。

「いた。焔椎真くん、橘さんが呼んでる……」

全員の突き刺さるような視線を浴び、夕月は首を傾げた。

「どうしたんですか?みんな」
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