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□気持ちいいと思ったから
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その夜、夕月の自室には焔椎真が訪れていた。
TVゲームをやった後はトランプで神経衰弱。
ひとしきり遊ぶと、焔椎真はベッドに横になった。

「あーねみ......」

「焔椎真くん、眠いんですか?」

「んー......」

「焔椎真くん?」

夕月が顔を覗き込むと同時に腕を引っ張られた。

「わっ」

焔椎真の身体の上に倒れ込む。

「すみません」

離れようとしたら、焔椎真にそれを止められた。
至近距離で目が合ってドキリとした。
手のひらが優しく頬に触れてくる。

「何ですか?」

「おまえとキスしたい」

「え......えぇっ!?」

かぁっと顔が熱くなった。

「で、でも」

「でもじゃねぇよ」

くるりと視界が反転する。
ベッドに倒され、焔椎真が夕月に覆いかぶさった。

「させろって言ってんだろ?」

「だって、焔椎真く......」

唇が重なり言葉が途切れた。
夕月が目を見開く。
口内にぬるりとしたものが差し込まれる。
どちらのものかわからない唾液を嚥下した。

「はぁ......ん、ん」

何度も重なる唇。
シャツ越しに胸に触れてきた。

「あ......焔椎真くん」

突起を刺激される。

「触らない、で」

「おまえ、そういう声出すんだな」

「え?!」

「初めて聞いた」

「だって。あ、あっ、だめ......」

首筋に唇を押し当てて、弱い場所を攻めてくる。

「あ、あん」

「感じてんだ?」

「やめ、やめて。こんなこと……」

「可愛い、夕月」

「焔椎真くん」

またキスをしてしまった。
止めなくては、離れなくては。
頭ではわかっているのに、快楽に流されてしまう夕月。
ズボンを脱がされると下着の中に手が入ってきた。

「あ......」

夕月は熱い吐息を漏らす。

「気持ちいいか?」

「いい、です」

「聞こえねぇ」

「気持ちいいです、焔椎真くん」

「触って欲しいか?」

「触って下さい……」

優しく唇が重なる。
性器を直に扱かれる。
他人に触られることが、こんなに気持ちいいなんて知らなかった。

「はぁ。も、う……だめ」

夕月は熱い息を吐いた。
とめどなく続く口づけにクラクラした。

「もう無理。おまえん中挿れる」

「だめです」

「いいだろ、もう」

「焔椎真くんっ」

狭い入り口を強引にこじ開けられ。
早急に身体を繋げた。
夕月は与えられる快楽をただ受け入れた。

「あ、焔椎真く、あ、ああああ……っ!」

「すっげ気持ちい……っ」

「出ちゃぅ……もう。あ、あ」

「俺も」

絶頂に上り詰め頭の中が真っ白になる。
激しく腰を打ち付けられた後、奥に熱いものが広がった。

「あ……」

「もう一回、夕月」

「中で出すの、やめて下さい」

「嫌だ。もう一回出す」

「焔椎真くんっ」

二人の行為は朝まで続いた。

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