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□ルカの隣
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(ダメだ。ルカに好きな人ができたなら、ちゃんとお祝いしないと……)

夕月は首を振った。

「大切な人ができたら教えてね。僕はルカに幸せになって欲しい」

声が震えていたかもしれない。
遠回しに応援していると伝えたつもりだった。
勇気を出して言ったのに、ルカにフッと笑われてしまった。

「また不安になったのか?」

「そうじゃなくて……」

「大丈夫だ。俺はおまえが一番大切だから」

優しく髪を撫でてくれる。
どうしてだろう。
ルカはいつも欲しい言葉をくれる。

「僕も……ルカが大切だよ」

本当は嬉しくて仕方ないけれど。
胸がいっぱいで。
夕月はそう答えるだけで精一杯だった。

「ありがとう」

お礼を言いたいのはこっちの方だと思う。
何も持たない自分にいつも献身的に尽くしてくれて。

(もう少しだけ隣にいてもいいのかな……)

ルカの肩に軽くもたれながら、夕月はそっと瞼を閉じた。
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