11/08の日記

22:55
復讐劇を紡ぐは墓場のアリス(Marchen×復活 復讐)
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淡い月光の下、薄っすらと笑みを浮かべる少女の姿に、彼らは戦慄した。
闇を纏ったような燕尾服と、流血のように鮮やかなベストやストールは悪魔のように映る。
雪のように白い肌も、今は死人のよう。
青い瞳はどこまでも暗く、底が見えない。


あれは、人間なのか?



「さて、姫川愛紗(ひめかわ あいしゃ)さん。自分の罪がわかりましたか?」

「な、何なのよ!愛紗は何も悪くなんてないわ!」

「まだわかっていないのかい?酷いな、私が今まで見たどの復讐対象よりもタチが悪い」


激しく喚く醜い少女を見て、死人のように肌の白い男が呆れたように呟く。
そして、少女の背後から7人の女が歩み出る。


「あなたは必要以上に物を貪り」


修道服を着た女が言う。


「それでも尚足りないと求め続け」


田舎訛りのきつい娘が言う。


「愛される者達を妬み」


青いドレスに王冠をつけた少女が言う。


「人に頼って、自分の手で実行することを怠り」


金髪を三つ編みにした少女が言う。


「自分の力を妄信して驕り高ぶり」


桃色のドレスに薔薇の髪飾りをつけた少女が言う。


「愛に溺れて正気を失い」


赤い華飾衣を纏った女が言う。


「理不尽な怒りをばら撒いた」


金髪に真っ白なドレスの女が言う。


「七つの大罪全てを宿したあなたは、もう許されるものではありません。これ以上の犠牲者を出さないためにも、復讐は罪が故に、粛々と受け入れなさい」


燕尾服の少女は、隣に立つ小柄な少女に微笑んだ。
赤と黒の羽でできた仮面で顔を隠した少女は、憎しみに満ちた瞳で醜い少女を見据えていた。


「さあ、京子さん。
もう舞台は整いました。



復讐劇を始めましょう」





復讐といえばメルヒェンなので。


メルヒェンのキャラ達は地平線の物語を終えた後、全員現代に転生。
メルとエリーザベトはめでたく結婚。
エリーゼも人間として生を受けました。

夢主はメルの異父妹で、青髭とテレーゼの娘。
(青髭とテレーゼは表向きには愛人関係ですが、先妻は2人の仲を認めており、テレーゼともとても仲良くしています)
そして、転生したメルですら完全には受け継げなかった(屍者の声を聞くことができる程度)屍揮者の能力を持っていました。
その能力を生かして、ただし前世のメルとは違い、屍人の恨みを復讐で晴らさず出来る限りは説得して昇華させるということを続けていました。

そんな彼女達が恨みの声を聞きつけて並盛にやってきます。
声の主は、悪女にはめられて復活キャラ達に殺された京子。
京子は説得だけでは無理なほどに恨みを積もらせており、更に悪女が他にも悪事に手を染めていることを知った夢主は復讐を手伝うことにしました。

とりあえず登場するのはメル、エリーゼ、テレーゼ、屍人姫7人、王子2人、イド、青髭。
もしかしたら出るかもしれないのが女将、ホレお姉さん、アルテローゼ、アプリコーゼ。
あとゲスト出演でイヴェールとエレフとタナトス。
登場が確定している13人は何かしらの異能を持たせるつもりです。

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