〜Another Moon,Other Stars〜 無印編
□学校を守れ!セレネスの奮闘
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「Dear,Mom.
今日は学校の帰りにとんでもない化け物に襲われちゃった。
友達のミカが襲われて、私もミカを助けようとしたんだけど私もひどい目に遭ったの。
でも、どういうわけかミカも私もケガひとつなかったからほっとした。私はともかくとしてミカに何かあったら申し訳ないし。
化け物が何をしたかったか分からなかったけどあんなのに襲われるのはこれで最後にして欲しいな〜。
私の運動神経でも太刀打ちできなかったんだもん。
次、襲われたら戦える自信ないよ〜。
ママだったらいきなり化け物に襲われたらどうする!?
From 紗織」
パソコンの前に座り誰かにメールを打っている紗織。
物珍しそうに眺めるシルフィはメールを送信し終えた紗織にこう尋ねた。
「ねえ紗織、今何してたの?」
「え〜とね、海外にいるママにメールを送っていたの。私の日課はこうして毎日あったことを交換日記みたいにメールで報告すること。私、独り暮らしだから毎日何があったか、どうしてるかママはとても心配しているの」
「すごいね紗織、頭が良くてスポーツ万能で、それでいて家族思いなんだ。うらやましいな〜」
紗織はシルフィに日課を教えた後で、一言こう付け足した。
「ママには悪いと思ったけど・・・私がセーラーセレネスになったことは内緒にしたから」
「そうね、お母さんに余計な心配かけたくないもんね」
振り返ればここ2,3日、とても言葉に言い表せないことばかり起きたことを紗織は思い出していた。
まず、シルフィに出会ったこと。
シルフィから紗織がセーラーセレネスであると告げられたこと、そして実際にセーラーセレネスに変身して妖魔と戦ったこと。
さらに、紗織の使命が月のプリンセスと幻の銀水晶というとても綺麗な宝石を探し出すとういこと。
これだけの出来事が立て続けに紗織の身に起きたのだ。
1年分の出来事を一気に詰め込んで瞬きする間もなく一気に1年が過ぎてしまったような感覚に紗織は巻き込まれた。
紗織はそう解釈することにした。
「さてと、そろそろ学校の時間だから、行ってきます!ちゃんとお留守番してるのよ!」
「分かったわ、紗織・・・それと、コーヒーおいしかったよ」
「うふふ、ありがとう。シルフィ」
身支度を終えた紗織は昨日までと同じように学校へと出かけた。
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