〜Another Moon,Other Stars〜 無印編

□真の強さを求めて!セレネスの猛特訓
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 「ねぇねぇ紗織、みんな、これ見てよ!」

昼食の時間、紗織はミカや他のクラスメートと一緒に机を並べて昼食を取っていた。

「これ、インターネットで拾ったセーラーVの画像と・・・」

そんな中でミカが紗織達に見て欲しいと提示した写真の束。

それは紗織が、セーラーセレネスがこの前一緒に戦ったセーラーVの写真だった。

話によるとセーラーVは十番街では良く見かけるらしく、匿名ながらも運良く写真に収めた人たちからの目撃情報をインターネットに投稿したものが頻繁に出回っているらしい。

「そして、これが私秘蔵の一枚!見て驚くな!」

次いでミカはここぞ、とばかりに一枚の写真を取り出す。

「セーラーVと並んで気高く美しくて、そして強い、セーラーセレネス様!」

何と・・・それは以前紗織がミカの携帯で見た写真を現像したものだった。

「ミカ、ちょっと、これって!?結局現像したの!?」

「ふふん、実はね紗織。写真に撮ったのはあの1枚だけではなかったのだ!他にも何枚かあるからまた今度見せるね!」

返す言葉も出ず、ただただ聞き入るだけの紗織。

今まで見たこともない写真に興味を示すクラスメート達。

「紗織ってさ、こういう流行に疎いんだよね?見ておいて損はないよ」

「へ〜、さったん、セーラー戦士のこと、知らないんだ〜」

「うん・・・でもね、実は私とミカ、このセーラー戦士が戦っている化け物に襲われたことがあるのよね。それ以来いつ来るか警戒していてね、それで私、身の安全を守るために護身術か何かの特訓がしたくてね」

「え〜、さったん運動神経いいから特訓なんかしなくったって十分その化け物と渡り合えるんじゃないの!?」

「そうでもないよ、私だって苦手なものの一つ二つ、あるんだから。それに私、格闘技とか観る専門でしょ?相手に怪我をさせるのが嫌だし」

紗織の一言に驚く一同。紗織の運動神経の良さは折り紙付きで体育自体も決して嫌いな科目ではなかったのは誰もが知る事実。

その紗織を以ってしてもかなわない化け物の存在に一同困惑を隠せない。

ましてや紗織が特訓したい、と言い出したのだから尚のことだ。

「とにかく・・・化け物には気を付けてね。いつ誰が襲われるか、分からないんだから・・・」

『うん、分かったわ』

紗織に注意を促されて、一同口をそろえて同意する。

(さて、どうやって特訓してもらうか・・・私、格闘技苦手だけど・・・やるしかない!)

再び、決意を新たに紗織は特訓への姿勢を固める。
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