短編
□誓い
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さっきの音はこれか・・・つかなんか何時もよりでけぇぞ?
ああ、毒を吸い出すために俺の血を吸ったのか。
どうりで頭がくらくらするわけだ。
そう思いながら視線をかごめに戻す。
「あ・・・。」
今気付いた。こいつ泣いてる?
「かごめ・・・なんで泣いてんだよ・・・。」
深く考える間もなく俺は思ったことをそのままに口にした。
「・・・気がついた。」
かごめの声はひどく震えていて・・・。
目尻には涙が溜まっている。
ったく、本当よく泣く女だ・・・。
「よかった、もうダメかと思った。」
そう言ったかごめの頬を涙が一筋流れた。