短編
□夢迷い人
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最近、夢を見る
いや、正確には最近じゃねぇ
ずっと昔から
繰り返される夢
まるで、遠い昔の事を思い出そうとするかのような
そんな・・・夢――・・・
【夢迷い人 -ユメマヨイビト-】
「またか。」
窓から差し込む光の眩しさに俺は目をあける。
「一体なんだってんだよ。」
零した愚痴の相手は今しがたまで見ていた夢。
昔からよく見ていた夢。
昔は間隔を置いて見てたけど、最近は頻繁に見るようになった。
言ってしまえば毎日だ。
授業中の居眠りの時間さえ見る。
軽くノイローゼにでもなっちまいそうだ。