ある日、突然激しい倦怠感を感じ、微熱、頭痛等に悩まされる現代病です。
喉の痛みや、筋力の低下等、風邪の症状に似ているので、最初は「風邪かな」と思うことが多いのですが、しかしそうした症状が何ヶ月も続く上に、思考力、集中力の低下、不眠、鬱病等の症状が現れる事もあるのです。
この慢性疲労症候群は、原因はまだはっきりしていません。
感染症と症状が似ているところから、ウイルスが関係しているとする研究者もいれば、ストレスが主因とする人もいます。現在のところ、これらに加えて、免疫異常、心身症等、様々な原因が重なり合って発症するというのが、一般的な見方です。
原因が分かりませんので、治療法にも決定的な方法がありません。
解熱剤や痛み止め、睡眠導入剤や抗精神薬等で、対症療法的に対処していくしかないのが現状です。
もちろん、ストレス等の心理的な要因も考えられるので、その方面からのアプローチも大切です。
まず、無理に頑張ろうとしない事。治り難いので、頑張ろうとすればするほど、焦りが出て逆効果になってしまいます。
この症候群が「治り難い」といわれるのは、治療法が確立されていないだけでなく、周囲の理解が得られ難い事も大きいのです。
体がだるいから早退する、等というと白い目で見られがちですが、これが、本人に肩身の狭い思いをさせ、更なるストレスの原因になるのです。
「慢性疲労症候群という、れっきとした病気なんです」と説明しても「自己管理を怠るから、そういうことになる」と取り合おうとしない上司は、どこにでもいます。
この症候群、八割は、女性です。特に、高学歴のキャリアウーマンがかかりやすい、責任感が強く、何でも自分の手で最後までやり遂げないと気が済まない、そんな生真面目な女性程要注意です。

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