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□第4章 レンアイシテミル?
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「…わりぃ…」



そう言ってゆっくりと
手を離してくれた。



「…ギャル男さん…?」



「ぷっ!!
まじ吹き出しちゃうわ。」



そう言いながら大きな声で
笑うギャル男さん。



暗闇なのにギャル男さんが
すごく楽しそうなのが
伝わってきました。


さっきの向井先輩の暖かい
笑顔のように―…。



「あのさ、俺の名前わかる?」



「ごめんなさい。」



ギャル男さんはまた笑いながら



「だよなっ!!そうだと思った。
俺の名前は上野 拓海。」



「…上野さん…ですか」



「あぁー…、
かたっくるしいから拓海で」



えっ?
いきなり呼び捨てですか…



黙りこくってる私を見ながら
また大きな声で笑っています。



「ホラ、せーの…」



『拓海…』



2人の声が重なりました。



何故かわかりませんが
無性にドキドキします。



「…あっ。俺、電気ね…。
いや、俺が電気なんじゃなくて…」



ギャル男…
いや、拓海くんもかなり
動揺してる様子で…



私は思わず笑ってしまいました。





《パチッ》



ちょうど明かりが付いて
教室は明るくなりました。



「笑ってる…
大野さんが笑ってるっ!!」



「えっ…」



思わず顔を伏せてしまいました。


「笑顔かわいいよ?」



「…そんなことありませんから」


どうしましょう。
拓海くんが可愛いく見えます。

拓海くんを見ると
ドキドキしてしまいます。



この気持ちは何―…?





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