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□第4章 レンアイシテミル?
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1人でそんなことを考えて
いた私は自分の今の姿のことを
すっかり忘れていました。


明るくなった教室の中で
汚れた私が目立つ。


それに気が付いた拓海くん。



「…どうしたんだよ…」



「………。」



「おいっ!!
何があったんだよっ?!!」



「…あなたには
関係ありませんから…」



お願いします。
もう私に近寄らないで。






と言いたい。
おそらくついさっきまでの
私なら言えたはず…。



なのになんででしょう…。
そんなこと言えない。
言いたくない。






《ギュッ…》



前が見えないです。



あれっ?
拓海くんってこんなに
大きかったでしょうか…



さっき先輩に抱き締められた
感覚と全く違います。



すごくすごく力強くて
…痛いです…。



「…痛っ…」



そんな私の言葉をさえぎって



「ごめんな。まじごめん。
俺、守ってやれなくて…」



「…え?」



拓海くんは私に何があったか
知ってるんですか?



「あのケバい女達に
やられたんだろ?」



ケバい女達…?
クマ集団さん?



「あの…なんで知ってるんですか?」



「あのなぁ…、俺だって
バカじゃないの。そんくらい
わかるっつーの。」



私のおでこを軽くデコピン
した拓海くん。



「…痛っ…」



「安心しろ。俺が明日あいつら
にけじめつけてくるからよ」



けじめ?



「?」



「あぁ…簡単に言うと
自分らのやったことを
改めてさせるって感じ」



「手出したりしませんよね?」



「…あぁ。多分な…」



眉間にシワを寄せる拓海くん。



「んま、俺の好きな女を
傷つけたんだ!!
俺から忠告しとかねーと」



「…すっ、好きな女って//」



俯く私に向かって



「もしかして…照れてる?」



「てっ、照れてませんっ!!」





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