追う兎と追われる兎

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『……………ぅ……』




「やーっと気がついた」





目を覚ますと目の前には団長

周りを見渡せば医務室だった



『わたし………』



「慧磨が油断してたからイラついて攻撃したら気絶しちゃったんだよ」





イラついてって……





そうか…



じゃあさっきのは夢か




長い夢だった






「慧磨…弱くなった?」


『え?…そんなわけないですよ』


「んーなんかいつもと違う気が…」



団長はわたしの寝ているベッドに腰掛けると懐からおまんじゅうを取り出し食べはじめる



てか


団長の懐って…


ド○えもんのポケット?





「なに、欲しいの?あげないよ」


じとーっと見ていると的外れな発言をする


『いりませんよ…それより船内が騒がしいんですけど…』



「あぁ…鬼兵隊が取引に来てるよ」




…じゃあなんであんたはここにいるの?





『団長はいいんですか?』


「いいよ。めんどくさい」



7つ目のおまんじゅうを頬張る団長は取引なんかに興味ないらしい


『仕事ですよ?』



「いいの。阿伏兎が行ってるから」




いいんだ


可哀相な阿伏兎








鬼兵隊




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