私と姉様と猫達の七日間
□月曜日
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≪side斎藤≫
……む?朝か…
確か昨日は、山南さんに誘われて皆と酒を飲んでたんだったな。
俺が目を覚ました時には、もう外からは鳥達の囀る声が聞こえていた。
いつもはもう少し早く起きているはずだったんだが……
どうやら、珍しく寝坊してしまったようだ。
今日は俺が美咲と朝食の当番だったはずだ。
早く炊事場に行かねばならん。
俺はそう考えて布団から起き上がろうとしたのだが……
お…、重いっ?
何故か、布団がいつもより重い気が……?
いやいや、それよりも早くここから出なければ!
くっ、出にくい……
ようやく俺は何とか布団から這い出る事が出来たのだが……
これは……俺の手、なのか?
自分の手を見てみると、そこには二本の猫のような手が……
「……にゅ?」
口からも、言葉とは思えない声が……
鏡を見れば、そこに映るのはいつもの俺ではなく、一匹の小さな黒い猫……
どうも俺は――猫になってしまった、のか?
――――――
――――
――
二人が同じような異変に気付いたのと同じ頃、
ある四人も、同じような異変に気付いた。
それは、自分達が一夜にして――
猫の姿になってしまった事
.