私と姉様と猫達の七日間
□日曜日
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総司さん達がいなくなって、もう何日が経ったかな…?
最初はやっぱり寂しくなったりしたけど、その度に猫達が慰めてくれた。
まるで、総司さん達と入れ替わるように現れた、
私の気持ちを理解してくれている、不思議な猫達
でも、不思議と危ないという印象はもたなかった。
猫が好きだからじゃない。
じゃあ、何故……?
………それこそわからない。
でも、私以上に警戒心が強い姉様も同じだったのだから確かだ。
今まで一緒に過ごしてきて、そうだったんだから。
今日も千景様から守ってくれたのだから。
『…今日はとっても疲れちゃったね、ソウちゃん』
「みゃぅ〜…」
『ふふ、もう眠くなって来ちゃった?』
いつもは別々で寝てるんだけど、今日はソウちゃんと一緒に布団の中に入っていた。
苦しくならないように出来るだけ緩く抱きしめていると、彼の方から擦り寄ってきて、眠そうに目を細めて小さく鳴いた。
私はそれを微笑むのだけれど、それに釣られてか瞼が次第に重くなってきた。
昼間、舞で気力を使ってしまった所為なのだろうか…?
『私も…何だか眠く、なってきちゃった……
姉様、おやすみなさい』
「……」
『…姉様?』
いつもなら帰ってくるはずの声が帰ってこなくて、私は隣のもう一つの布団の方を見た。
こっそり覗いてみると、姉様はいつの間にか既に寝てしまっていた。
“雨乞いの儀”は神楽よりも笛を奏でる巫女の方が気力を必要とされるのだから、疲れて当然だ。
しかも今日の姉様は私よりも先に寝て、ハジメちゃんを抱いていた。
抱かれているハジメちゃんも気持ちよさそうに眠っていて、その様子がとても穏やかだった。
…やっぱり、姉様もハジメちゃん達に支えられてたのかな。
そんな事を思いつつ、私は布団に戻って目を閉じた。
腕の中で微かに動くソウちゃんが、温かくてさらに眠気を誘った。
また、明日良いことがありますよう…
そう願いながら、夢の中へ落ちていった。
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