短編小説
□江戸にて再会
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「ハァッ、ヤロォ。倒れっかよボケ……っ」
「ユウ……!傷が……っ」
「気にすんな、直に治る」
「で、も……」
「恭弥、傷は……」
「僕は無いけど……。!ユウ、あれ!」
雲雀が指差した先にはラビとその近くにリナリーを守るように聳え立つ結晶
「おい、何だコレは?」
「何……これ……イノセンス……?」
《危ないよ!伯爵がリーと恭弥を見てる!!》
「っ危険だぞ、神田ッ!」
ティエドールの叫びにマリは神田へと声を張った
その刹那、神田の目の前にティキが現れる
「千年公からの命令でさ。もらうよ、恭弥」
「ちっ、渡すつもりは更々ねぇよ!」
「何で、僕を……」
「千年公が欲しがってんだよね、恭弥の能力」
「……っ、僕はもう、使うつもりはない!あの能力は、使うべきじゃなかったんだ!!」
悲痛に叫ぶ雲雀に神田は制止の声をかける
「誰が欲しようが、俺の答えは一つだ
──雲雀恭弥は誰にも渡さねぇ!」
「!!」
爆風と共に神田とティキの姿が消え雲雀は涙を溢れさせた
「ユウゥゥゥゥゥ!!!」
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