短編小説

□江戸にて再会
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「ユウの馬鹿……!一人で無茶して、人に言うくせに自分ばっかり無茶してるじゃない……!!」


「恭弥!無事さ!?」


「ラ、ビ……!ユウが、ユウが……!!」


「恭弥、落ち着くさ!」


「ユウが、一人で……!」


タン、と音を立てて着地した人物に神田かと思いラビはそちらへと視線をやるが、そこにいたのは、意外な人物だった


「え?ラビ?」


「ア、レン……?」


「う、そ……え、何で?」


「!伯爵がこっちに来ませんでしたか!?」


焦ったように訊ねるアレンに雲雀とラビは戸惑うばかりだった
その矢先、また別の人物が煙の中から現れてアレンへと襲いかかる


「まちやがれコラァ!
死ねぇ!」


「ユウ!?」


アレンに斬り掛かったのは鬼の形相の神田だった。反射的にアレンもイノセンスで神田の攻撃を防ぐ


「か、神田っ!僕ですよ!」


「どういう事だ……っ」


「僕が聞きたいんですけど」


ギチギチと音を立てる六幻とアレンの左腕


「俺は天パのノアを追ってきたんだ!

知らねぇか!」


「あれ?そういや、オレの相手してたマッチョのおっさんも……」



ラビは辺りを見回すがそこには誰の姿もなく……


「ノアが、消えた……」


「……チッ」


「ちょ!なんで僕に舌打ちするんですか、邪魔しやがって的な

逃げられたのは、神田がノロマだからでしょう
ってか何恭弥を泣かせてるんですか」


「おい今何つった?つかテメェ後からノコノコ現れて何言ってんだよ、ノロモヤシ
先に恭弥を泣かせたのはテメェだろうが」


「アレンですって。何回言えばいいんですか。そうか、神田は頭もノロマなんですね
今恭弥が泣いてるのは神田のせいでしょう」


「いい度胸だ。どっちがノロマが教えてやる
ついでに恭弥恭弥連呼すんじゃねぇよ」


「落ち着くさ、二人とも……」


見兼ねたラビが止めに入るがアレンと神田の恐ろしい目に睨まれる



「「うるせェ!刈るぞ」」


「……よかっ、たぁ……」


「!オイ、恭弥!!」


ぐらりと安心感からか雲雀は気を失って地面に崩れ落ちる寸前で神田が受け止めた



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