短編小説
□対峙と狂乱
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「恭弥ァ、俺の能力を知りながらよく俺と対峙することを決めたなァ」
「(ニッ)…君を他の奴等と勝負させたら呑まれるだろう?
特に──ラビやアレン、リナが」
「へぇ、最初はあそこまで忌み嫌ってたのにィ
どういう心変わりィ?」
「別に。君は僕が、咬み殺す。それだけさ」
目の前にいるカルテ・フォーロを睨み付けながら烈火を構えれば背中越しにユウが口を開いた
「……。戦えるんだな、お前何度か、アクマ共に紛れて来てたのは知ってたが、いつも、ただオレ達を見てるだけだったから、戦えないのかと思ったぜ」
その言葉にスキンだったっけ?そいつはああ、と返した
「ああ。だって……
お前ら、三人いただろ」
「(三人?マリと元帥にユウだとしたら、デイシャは?そういえば、見てない)」
「……デイシャは殺られた。イエーガー元帥と同じやつに、だ」
「!……そう…
年、近かったから色々話したかったのにな」
「そうだな……。お前は、俺達が三人で行動していた。それがどうした」
「1番目、2番目、3番目。一対一で殺る順番をずっと考えていたんだ」
「ふーん、で?決まったのか?」
「(見かけ通り、アホだったんだ……)」
「お前と今、一対一できそうだから、お前が1番だな!その次は、お前だ」
「「「成り行きかよ(ォ)」」」
しかも僕まで込みか。カルテが殺気立ってるのがありありと分かるんだけど……
「己はノア一族、スキン・ボリックだ。お前らはティエドール部隊のなんて奴だ」
「神田だ」
「……雲雀」
「スキン、俺の獲物捕ったら食らうぜェ」
「そうか
──甘いのは好きか?」
馬鹿に加えて甘党か……
カルテ・フォーロに至っては無視されてもう、もの凄い鬼の形相だった
ってか甘いのが好きか嫌いかだっけ。それなら、答えは決まってるね
「「大っ嫌いだ(な/よ)」」
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