宵闇と大空
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「〜♪〜♪」
「随分と気分がいいみたいだね、葬儀屋さん」
「ヒーッヒッ、そりゃ天下のボンゴレの暗殺部隊幹部の遺体の検死が出来るからねぇ。棺には入れないけどさァ」
不気味な声色のままアンダーテイカーは隣に立つ青年に笑った
「まぁ、ここは任せたよ
小生は他に行く場所があるからねぇ」
「どこに行くってんだか」
「まぁまぁ、じゃあね。仕事くらいはしっかりやっておくれよ?──グレイ伯爵」
隣にいた青年、グレイは剣を出して数回振り回すと歪に笑った
「言われなくても、そのつもりさ。あのクソガキの所に麻宵がいるのは気に入らないけど、代わりに仕事貰ったからいいかな」
一人合点してから扉を蹴り破るなり飛び掛かってきたヴァリアー下っぱを一蹴していく
「まーったく、なんで俺がこんな場所の回収をしなきゃならないんだよ」
ファントムハイヴの屋敷の屋根で芝刈り機に重心をかけながらため息をついた青年はリストに目をやる
「ボンゴレ独立暗殺部隊、ねぇ……
9代目直属とか言うなら10代目とやらの後継者が争うのも見過ごせばいいのによ。何でみすみす死にに行くんだろうな、やっぱわかんねぇや。まぁ……」
ザシュッ!!
芝刈り機を持ち体を捻ったロナルドは眼鏡の奥で瞳を光らせた
「残業はしたくないし、麻宵さんに怒られたくないから、邪魔はしないでよ」