かっぷる兎

□お願いっ!
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「香ー燐っ!」


水月が、ニコニコして香燐に話しかけた。


「・・・何?」


香燐はめんどくさそうに返事をする。


「あのさ香燐・・・・今度一緒に
 どっか行かない?」


「はぁ?なんで急にそんなこと・・・」




「香燐が好きだから。」


思わず赤面してしまいそうな言葉を
水月はさらっと言った。


「い、いくらそーいう関係でも・・・・・
 いきなり言うのはやめろ・・・・」



「香燐、もしかして照れてる?」


「はっ!?」



自分の頬が熱いのに気づく香燐。


「うっ・・・うっせーな・・・・・・・」


香燐はあわてて目を逸らす。



「香燐って照れても可愛いよねっ!」


水月が言うと、
香燐の拳が飛んできた。

ゴンッという鈍い音がして、
水月は自分が殴られたことに気づく。


「うぅ・・・痛いよ香燐・・・・・」


涙目で鼻を押さえながら訴える水月。


「お前がさっきから変なこと言ってっからだろうが!!
 今度言ったらお前の体がただの水になるまで殴ってやるからな!」


そういって、香燐は水月の前から姿を消した。


「ちょ、ちょっと・・・待ってってば・・・・・・」


そんな思いも虚しく、
床に倒れてひとりうなだれる水月であった。
 

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