円の向こう

□act.4
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ファンタジー世界と言えば何か敵がいて、それに立ち向かうってのが定番だよね?

そうだ、だったらきっとこの世界でも敵が存在するはず・・・!

悪の大魔王とか、ドラゴンとか・・・あ、もしかしたら神の目の保持者を狙う悪い奴等がいるのかもしれない!

いやー、考えただけでワクワクするよね!

そんなことを考えながら後ろを振り返る

当然のように付いてきているティーアはやっとこっち向いてくれたーなんて言っているがスルー。


「ねぇティーア!」

「僕も愛してるよ!」

「・・・ごめん、やっぱ何でもない・・・」


まともに会話をしようと思った自分がバカだった・・・!


「あ、ちょっと後ろ向かないでー!今のは謝るから!僕が早まったよ、ごめんってば」

「・・・・・聞きたいことがあるんだけどさ」

「なんだい?趣味でも好みでもスリーサイズでも何でも答えるよ!」

「んじゃスリーサイズ!じゃなくって!この世界には何か敵みたいな悪の組織とかないのっ!?」


と、ティーアの表情が翳る

にこにこ顔しか見たことがなかったから驚いた

まさか、そんな深刻な敵が・・・・!?

やっぱり神の目を狙うとかそんな感じ!?

やだぁワクワクしちゃう!


「いるには、いるよ・・・」


と、そこに丁度洗濯物を抱えたラフラが来た

妙に暗い表情のティーアを見て何だ!?って顔でマイを見る


「敵は・・・ピンク!」


ティーアのその言葉を聞いたラフラは小走りでその部屋を出て行った

え、あのラフラが逃げ出すほどの凶悪な組織なのか!?


「あれは、僕がいつも通り神の目保持者を保護した帰りのこと・・・」


保護って、あれはもしかして本当にその悪の組織から守るために・・・!?

いや、でも本人も1回拉致って認めてるよな・・・?


「ピンクは現れた・・・・」


おおっ

そこできっとせっかく拉致した保持者を攫われるとか・・・!


「奴はその子供を人質に取ったんだ・・・」


ん?人質・・・?

ということは目的はティーア?

ハッ!もしやティーアの殲滅眼というやつは珍しいからそれをよこせとかそんなノリ!?


「僕にはどうしようもなかった・・・・!」


なんか思ったより深刻な話だったらしい

なんかゴメンよ、面白がって

ちょこっとだけ反省して続きを聞く
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