世界の在り方
□第6話 白銀の閃光
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シャネイル君はただ知りたいだけなんろう。
その声には皮肉も何も込められていないから。
「…まぁ、あるよ。そうしなくちゃ、生きることもできなかったし」
「そうなんだ」
悲しいね、と彼は言った。
ただの感想を言うように。
ホントに…。
「…君は不思議な子だなぁ」
「?」
くすくすと笑って彼を見る。
白銀のふわふわした髪が首を傾げたと同時に揺れた。
「皆、アーシィのことを悪く言うけど」
僕は好きだな。
その直球な好意の言葉にどこか照れくさくなる。
「ありがとう、シャネイル君」
騎士団の副団長。
白銀の閃光。
私のことをそう呼ぶ人は多くいる。
それこそ私のアーシィ・コルウェットという名前を呼ぶ人以上に。
だから、そういう呼び名で呼ばれることに慣れてはいるのだけれど。
「私も君の事、好きになれそう」
そう言って、彼の頭をぽんぽんと軽く叩いた。
やっぱり、自分の名前で呼ばれると嬉しいものだから。
白銀の閃光
(カノンノもアーシィのこと好きだって)
(あら、じゃあカノンノちゃんも好きになれそう)
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