夜空を纏う四ノ姫2

□嵐の守護者の対決
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「何だ?今のガラスの音は
ケガ人はいねーか?」


その男はあろうことかチェルベッロの背後に回り込み胸を鷲掴んでいた
しかしすぐさま強烈な肘鉄をくらい壁に激突した


「………あの人は…………また馬鹿なことを…………」

『相変わらずね』

「シャ…シャマル!」


シャマルの登場にマーモンが驚いたように口を開く


トライデントシャマル――…
噂では2世代前のヴァリアーにスカウトされ、それを断ったほどの男……」

「何してんだよおめーは!!」

「ほら……バリーンって音したからさぁ
ケガ人はいねーかと思って駆けつけたのよ」


そしてシャマルは桜と日吉を見た


「それに桜と日吉が危険じゃないか心配だったしぃ?
あとお前の勝負の冷やかしも兼ねてな」

「けっ」

「……というかシャマルも素直じゃない」

『あら。そんなことは分かりきったことでしょ?』


ぽつりと零した日吉に桜は笑う。日吉も苦笑した


「ええ。あんなに

"さっさと行って来い。精々頑張れ
俺はこれからナンパに行く"

と言っていましたから」

『本当、困った人ね』


桜も目尻を下げた
すると、了平が右手を吊るしてあるのもお構いなしに両手を掲げた


「よし。それでは勝負前にいつものいくぞ!!」

「なあ!!」

「いつもの?ってああ
亮さんと裕太が言ってた…円陣のことですか」

『ええ。そうよ』


楽しそうに笑う桜とは反対に獄寺は目を吊り上げた


「ちょっ待ていらねーよ!!んな恥ずかしーもん!!
オレの勝負に円陣なんていらね――!!」

「あの…そういわずに…や……やんない?獄寺君……」

「なっ」


ツナの提案に獄寺は言葉が詰まった
桜と日吉は面白そうに成り行きを見守っている


「な……なんていうかさ………うまくいえないけど
この勝負はみんなつながってるっていうか…
誰一人欠けてほしくないから、しっかり団結した方が………いいっていうか……」


自信なさそうに言うツナだが、##NAE1##と日吉は満足そうだ
山本と了平も笑っている
獄寺も敬愛するツナの言葉に体を震わせた


「10代目…そこまでファミリーのことを…


自分わかってませんでした!!

やりましょう!!やらせて下さい!!



「すごい変わり身だな」

「うるせーぞ日吉!」

『フフッ。いいじゃない。さ、やりましょうよ』


するとツナにリボーンが何かを投げつけた
それを持ち上げてツナは怪訝な顔をする


「……?なんだこれ…?」

「それは昨日の戦いでちょん切れたアホ牛のしっぽの布だ…」

「!ランボ…」


ツナはその尻尾を握り締めた


「それを見ると思い出すなぁ
アホ牛の在りし日の姿を」

「死んじゃったみたいに言うなよ――!!」


叫んだツナの肩を叩いて桜はにっこり笑って言う


『でもいいと思うわ』

「ああ。ランボも円陣にいれよーぜ」

「ま、アホ牛とはいえ何もないよりはちったあ心強いっすしね」

「素直じゃないな、獄寺は」

「いなくても心は1つだ!!」


その言葉に後押しされ、6人は肩を組んだ


「獄寺ーッファイッ」





「「「「「『オ―――!!!!』」」」」」」





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