夜空を纏う四ノ姫2

□雲の守護者の対決
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イタリア


門外顧問チームで家光の部下のオレガノとターメリック
そしてアルコバレーノのなりそこないと自身を称する赤ん坊
小さな体で砲身の長いショットガンを操るラル・ミルチ

その3人は、9代目救出のために城に潜入した家光
彼と分かれて城の外で待っていた
しかし彼の帰りが遅いことに不審がり、再度突入を試みていた


「そっちはどーだオレガノ!」

「ダメ!誰もいないわ…」

「こっちもちがうな」

「そう」


通路は人っ子一人いない
ラルは短い足で通路を疾走しながら悪態をつく


「まさか再度突入することになろーとはな…
家光の奴、どこで油売ってやがる…」

「親方様のことだ
ドンパチやってりゃ今に顔を出すさ」


走りながら捜索していると、一つの鉄の扉を発見した
ロックを解除し中へ入ると、そこには


「塗りつぶしてはいるが
こいつは旧イタリア軍の兵器に関するレポートだな」

「!?軍!?」

「なぜそんなものが………」


資料を手に取ったターメリックは顔を顰めてそれをオレガノに見せた


「噂だとばかり思っていたが…
大戦後…イタリア軍が隠滅しようとしたワケありの研究を
裏でマフィアが買いとったと聞いたことがある…」

「そんな…じゃあこの施設はまさか…」

「つい最近まで稼働していたようだな」


すると、機械を操作していたラルが固い声を発した
それにオレガノとターメリックの表情も険しくなる


「どうやらここで作っていた兵器ってのはヴァリアーに届けられたようだぜ……」

「なに!」

「何を考えているの?9代目は……



こんなものを何に使おうっていうの!?」



図説されたその絵はどこかゴーラ・モスカに似ていた























並中に集まった獄寺たち
そこにツナと桜の姿は無かった
しかし獄寺は逆に気合いを入れていた


「いいかてめーら!!何が何でも勝つぜ!!」

「おい何言ってんだ?戦うのヒバリだぜ」

「お前がいきりたってどーするのだ?」

「ぐっ。んなこたわーってんだよ!!」


獄寺は目を吊り上げて表情を引き締めた
不思議そうな山本と了平にギッと目を吊り上げる


「10代目はオレらを信頼して留守にしてんだ
オレらの目の前で黒星を喫するわけにはいかねーだろーが!!」

「それ、意味分かんないんだけど」

「まぁ、獄寺君ですからね」

「!!」


聞こえていた声に振り向けば
そこに越前と木手が呆れたように歩いて来ていた
獄寺は額の血管を浮き上がらせる


「んだと!?」

「越前に木手さん」

「極限にお前たちだけか!?」


キョロキョロとする了平に木手がええ、と頷く


「桜さんなら今日は来れないかもしれないと仰ってましたよ」

「まぁ雲雀さんだから安心して任せた、ってさ」

「なっ!!この大事な時に桜のヤロー」

「まーまー」


拳を握り締める獄寺に山本は宥めるように言う



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