夜空を纏う四ノ姫3

□10年後の世界
1ページ/7ページ






「なんでリボーン帰って来ないんだ!?」





10年バズーカで5分だけ未来に行ってしまったはずのリボーン
しかし彼は翌日になっても姿を現さなかった
流石に焦ったツナは彼を探しに外に出た
しかしリボーンの姿は影すら無い


「どこで道草くってんだよ」


すると、前方から獄寺とハルが口論しながらやって来た
さらにその後ろには呆れ顔の日吉がいる


「日吉さんはいいとして、何で獄寺さんもツナさん家行くんですか!?」

「通販で買った土産の生八っ橋をお渡しするんだ!!
つーか、なんで日吉はいいんだよアホ女!!」

「……通販は土産じゃないだろ…」

「そーですよ!!それにアホ女ってなんですか!!」

「!」


ツナに気付いたハルが笑顔で手を上げた
獄寺もハッとツナに気づく


「あ!ツナさんv」

「10代目!!」

「よう沢田」


獄寺が何か言う前にハルが笑って言った


「並盛駅に地下商店街つくる計画聞きました?
今日イベントやるんです!
桜ちゃんがいないのは残念ですがみんなで行きませんか?」

「ちっ」

「え?いや…それが…」


歯切れの悪いツナに日吉は胡乱気な目を向けた
ツナは顔色を青くさせて口を開く


「リボーンが………ちょっと…あって…」

「はひ?」

「リボーンさんがどーかしたんスか?」

「実は……昨日10年バズーカにリボーンが当たって…でも誰も現れなくて……
それで5分経ったら帰ってくると思ったら朝になっても誰も帰って来なくて…」

「ええ――!!帰ってこない!?」


ハルは驚いたように叫んだ
しかしハッとして首を傾げる


「っていうか10年バズーカって何ですか?」

「あ
(ハル知らないんだった……!)」


日吉はギュッと眉間にしわを寄せた獄寺を盗み見た
何かを考え込んでいる彼に思わず拳を握る
獄寺は慎重に、確認するように言った


「10代目……
リボーンさんは確かに10年バズーカに当たって消えたのに
そこには誰も現れなかったんスね」

「そうなんだ…何がどうなってんだか…」

「……!ま…待ってください10代目…」


思いついたらしい獄寺は信じられないというような顔をした
恐る恐る口を開く


「10年後から来なかったってことはいなかった……
つまり10年後にリボーンさんは存在していないってことなんじゃ……」

「え…?」

「……まさか…」

「………」


日吉は心の中で、重苦しい息を吐くように目を閉じた
そして獄寺を見る
獄寺は声を荒げた


「とにかくリボーンさんを探しましょう!」

「う…うん…」

「はひ…」

「……ああ」


ツナに背を向けて獄寺が叫んだ


「オレは学校にいきます!」

「ハルは山本さん家に!」

「……俺はこのあたりを歩いてみる」

「じゃあ…オレ公園みてくる」


各自走り出したが、ツナは途中で気がついた
10年バズーカの持ち主であるランボは何も分からないだろうが
10年後の大人ランボなら分かるかもしれないと

ツナは大人ランボに聞くため家へと急いで帰った



.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ