夜空を纏う四ノ姫3

□合流
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ツナもγとの戦闘でボロボロに傷ついた獄寺と山本を連れてアジトに帰った
また、アジトを抜け出した京子も、ラルがアジトに連れ帰った

ツナは医務室で寝かせた獄寺と山本の2人が意識を取り戻した事
さらに情報収集から10年後のビアンキとフゥ太が戻ってきたことを知る

そして合流した2人と、雲雀たちからの話を聞くことになった
ちなみに群れることを嫌う雲雀は当然の如くいない
代わりに風紀副委員長だった草壁哲矢が同席している
草壁は、ヒバードが黒川花の要請で飛ばしたものであることを語った


「で、おまえらの組織は何なんだ?」

「はい。ひらたく言えば並盛中学風紀委員を母体とした秘密地下財団です」

「まだ風紀委員関係してんのー!!?」


驚くツナに成長したフゥ太が口を開く


「ツナ兄に聞いたことがあるよ
その財団でヒバリさんは匣の研究や調査、それから……



行方不明の人を探して世界を飛び回ってるって……」



「行方不明……?」


首を傾げたツナに、草壁が重々しく言った





「越前リョーマに日吉若、木手永四郎のことです」





「!!!」


その名前にツナは目を瞠った
リボーンが訝しげに眉を寄せる


「その3人が行方不明だってことか?」

「はい。表向きは外国に留学という形になっています
ですが並盛を出たあとの動向が全く掴めない状態です

さらに……越前と日吉と同時期に転校してきた宍戸亮
さらにリング争奪戦で幾度となくその存在を確認していた

不二裕太や幸村精市、忍足侑士も行方が分かっていません」

「!!宍戸さんたちも!!!」


ツナは顔を真っ青にさせた
ボンゴレ狩りはツナたちに関わった者たちを対象にされている
京子やハルまで狙われている状態では、彼らも標的にされているかもしれない


「そんな……ど、どうしようリボーン」


しかし頼りない声を発したツナに、リボーンは険しい表情だ
目を細め、唸るように言う


「……そもそも、奴らは何者なんだ?」

「えっ」

「わかりません
しかし………桜さんがミルフィオーレにいる今
彼らもそちらにいる可能性が出ています」

「えぇ!!」

「………その通りよ。そのことについて後で説明するわ」


固い声のビアンキにツナは口を閉ざす
草壁は目を伏せるとまた前を向いた


「ここから先は直接雲雀に聞いてください
雲雀はしばらくここに滞在するつもりですので」

「本当ですか!?それは心強いです!」

「私からはこんなところです」


そう締めくくった草壁
すると次にビアンキとフゥ太が口を開いた
ビアンキとフゥ太は日本にいるミルフィオーレの情報集めをしていたのだ


「ミルフィオーレは全部で18部隊あるんだけど、
その中でもAランク以上の隊長は7名だけ
そしてその中の2人が日本を任されてるんだ」

「γと…入江正一か?」


ラルの言葉にフゥ太は頷く


「そう。入江正一は日本支部に帰ってきてる
標的はすぐそばってわけさ」

「もっと遠くにいると思ってたよ…なんか緊張してきた…」


ツナは固い表情をして言った
リボーンを抱き締めてご満悦のビアンキが続ける


「いいニュースはそれだけではないわ
その敵の日本支部アジトの入口をつきとめたの」

「!!」

「敵アジトの入口!?」


その報告に全員目を瞠った
フゥ太が冷静に言う


「灯台下暗しだったんだよ
同じ並盛の地下。並盛駅地下のショッピングモールだよ
その先に入江正一はいる」

「え!?で…でも駅に地下なんてあったっけ…!?」

「10年前に着工されて3年前にできたんだ」


その言葉に、ツナは10年後に来る前のハルの言葉を思い出した



「並盛駅に地下商店街つくる計画聞きました?」



「(そういえばあの時…)」


ラルはフゥ太のもたらした情報に頷いた
表情を引き締める


「この情報の意味は大きいぞ。これでこちらから攻め込める」

「せっ攻めるー!?で…でもみんなケガしてるし…」


ツナの言葉を受けてリボーンも冷静に的確に現状を説明する
その声には一分の隙もない


「ああ。今のオレ達の状態では成功はしないだろうな
γとの戦闘でミルフィオーレの本当の恐ろしさはよくわかったはずだ
入江正一もγと同じ隊長ってことは、そう簡単に倒せる相手じゃねーぞ
しかも桜もいる」


桜の名前が出て、ツナの肩がビクッと震えた
途端にビアンキとフゥ太の表情が強張る


「なんですって!!」

「桜姉が日本にいるの!?」

「そうだぞ。γを助けに来たんだ。戦闘は回避されたがな」


リボーンがこともなげに言えば、フゥ太は胸を撫で下ろした
ビアンキが髪を鬱陶しげに掻き上げる



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