夜空を纏う四ノ姫3

□ボンゴレの業
2ページ/5ページ






「殺れ」





「どうか命だけは助けてくれ!!
オレが死んだら子供が…妻が……!!ぐぁ!」








「(何だ……これは!?頭に直接流れこんでくる…)」







「報復せよ」



「嵌ろ」



「根絶やせ」








ツナの脳裏に映る残酷な情景
血が飛び散り、悲鳴が木霊するその光景に、ツナは愕然とした


「(何だ…!?何なんだこれは!!)」










“ボンゴレの…業”











唐突に、ツナの背後に人影が現れ声を発した
それは数を増しツナを取り囲んだ










“抹殺。復讐。裏切り。あくなき権力の追及……
マフィアボンゴレの血塗られた歴史だ”










“大空のボンゴレリングを持つ者よ
貴様に覚悟はあろうな”











「……え!?」










“この業を引き継ぐ覚悟が”











厳かなその問いに、ツナは固まった
その間にも彼の脳裏には次々と映像が流れ込んできた
憎しみと悲しみの入り乱れる凄惨な光景が







「助けてください!!」



「ギャアアア!!」



「むごすぎる」



「息子を返せ」



「ぐわぁ!!目がぁ!!」








「や…やめろ!」


涙を流し、その光景に打ち震えるツナ
酸素も無く、パニックになったツナは頭を抱え、声の限り叫んだ







「やめろぉぉ!!」







しかしどんなに叫んでも、その光景が終わることはない
無情な声がツナを追いつめる








.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ