夜空を纏う四ノ姫3

□ボンゴレの力
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方々に散ってミルフィオーレと相対していた幹部達は
ザンザスの銃の炎をその視界に収めた





「あ…あの光は。ハ…ハハ…ボスの銃弾!!」





「あのクソボス。久しぶりに本気になったか」





「ちっ。終わっちまったぜっ」

「結局ワラワラ出てくる敵の相手してたら見逃しちゃいましたねー」








「あんらー?急に静かになったようだけど…
メガネがないから全っ然わかんないわ!」


城でサポートをしており
途中連絡が取れなくなっていたルッスーリアはメガネを探して歩いていた
無事メガネを見つけ出したルッスーリアは、惨状に感嘆の声を上げた


「ボスったらハデに遊んだみたいね…
せっかく占拠したお城ここまで壊すなんてもったいない」


ザンザスはつい今まで戦っていたとは思えないほどつまらなそうに欠伸をした
ルッスーリアは瓦礫を簡単に避けながらザンザスに近づく


「アラ!まあ大変!!
やだわボスったら。キズが増えてるじゃないの!!
すぐに私が治してあ・げ・るV」

「構うな」

「で〜も〜」

「ほっとけルッスーリア!!」


第三の声が割り込んできた
腰に手を当てたスクアーロが歩いて来たのだ


「これぐらいでどーにかなるほどやわなボスじゃねぇ」

「アラ、スクアーロ。戻って来たの?
っていうか、かなり怪我してるわね」

「かすり傷だぁ。気にすんな」


肩を怒らせ歩いてきたスクアーロにザンザスは不機嫌な声で一言言った


「遅ぇーぞ、ドカス」

「他の奴らが思ったより役に立たなかったからなぁ」

「それって―」

「ミーたちのことですかー?」


スクアーロは頭上から聞こえてきた生意気な声と間延びした声に舌打ちした
城の残骸に座るベルとフランを見上げる


「事実だろうが!敵をあっさり通しやがって!!」

「それについてはー、ベルセンパイがお兄さんより弱かったからでー」

「オレの方が強いっての!!」


ベルはフラン目掛けてナイフを放った


「何するんですかー」


ナイフはしっかりカエルに刺さっていたが、やはりフランはピンピンしていた

すると、全身傷だらけのレヴィがよろよろと歩いてきた


「……ボス………」

「まあレヴィったら、ズタズタのボロボロじゃないの!?」

「俺のことは…いい。ボスさえ、無事なら…」


そう言って倒れ込んだレヴィにルッスーリアは両手を合わせて身をくねらせる
フランはでもー、とレヴィを見下ろしながら言った


「大きな口を叩いてた割に情けないですネー。レヴィさんー
やっぱり見かけ倒しか」

「なぬ!?」

「なぬじゃねーよ、タコ」

「タコ!?」


言い合いするレヴィの治療のためルッスーリアは晴クジャクを開匣した
晴の炎は傷を治すが、体組織を活性化させる為に毛や爪が伸びてしまう
そのせいでさらにムサくなったレヴィを囲むベルたちを無視して、
スクアーロはザンザスに振り向いた


「作戦は終了だなぁ、ボス。あとはザコを片付けるだけだぁ
いや、まずはジャッポーネのガキどもに、こっちの成果を知らせてやるか?」


何も言わないザンザスにスクアーロは鼻で笑って無線機に手をかけた







「……雑魚なんて、随分な言われようだね」







「全くやな」







「「「!!」」」







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