夜空を纏う四ノ姫2

□最後の審判
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10年後



無事に彼らは白くて丸い装置のある研究室へと戻って来た
入江とスパナ、手塚が安心した顔を見せる


「よし、成功だ」

「お帰り、ボンゴレ」

「不具合はないな」


先に戻っていた獄寺が駆け寄る


「10代目。ご無事ですか?」

「う。うん。でも、ヒバリさん来てくれなかった」

「僕がどうしたって?」


その声にツナは弾かれたように顔を上げた
何食わぬ顔でヒバリはそこにいた


「ヒ、ヒバリさん!!どうしてここに」

「あ、ヒバリくんは一足早くこっちに帰ってきたんだよ」

「ええ!!」

「チッ。怖くなって逃げたのかと思ったぜ」

「あの赤ん坊に言われたからね」

「あの赤ん坊?」


雲雀が事もなげに言ったフレーズを繰り返してツナは首を傾げた
リボーンが眉をあげて問いかけた


「もしかして、夕月のことか?」

「うん。全部終わって僕がもっと強くなったら相手をしてくれるって言ってたから
ここに来た方が面白い相手と戦えると思ったしね」

「ええーっ!!」

「赤ん坊」

「なんだ?」


リボーンを見下した雲雀は真剣な面持ちで彼に言った


「君もまたいつか、僕の相手をしてもらうよ
勝ち逃げは許さない」

「ああ。いつかな」

「相変わらずの戦闘マニアっスね」


赤也が思わずそう零せば不二も苦笑した
ツナは安堵の息を吐き出して立ち上がる


「(良かったぁ。ヒバリさんも来てくれて)
あっそうだ、白蘭は!?まだバレてない?」

「大丈夫。君たちが10年前の世界に戻ってから
こちらの世界ではまだ10分ほどしか経ってないよ」

「ええ!たったの10分!?」

「そう調整してあったからな」

「それで、大空のボンゴレ匣は開けられるようになったのか?」


スパナの問いにツナは首を振った


「それはまだ試してなくて」

「アルコバレーノの印を集められたのなら、今はそれでいいんだ」

「そうだね。でもこれから君たちは白蘭さんと戦う準備を始めなくちゃならない」

「!!」


ツナはハッとして京子とハルを見た
彼女たちに聞かれては困るからだ
聞こえていないようで安心した

息をついたツナは、そして、周りの彼らを見回した





「ツナ」




「うん」





リボーンに呼ばれ、頷いた
手塚も不二も赤也も真剣な表情だ










「絶対に負けられないんだ






オレたちはその為に戻って来た」






























おまけ

「っていうか、謙也さん置いてきちゃったんだけど…」

「ええっ!?」

「落ち着け入江。予定通りだ」

「そ、そうなんですか?」

「で、でも、白蘭サンに」

「問題ないよ。元々今ここにいることだって知らないんだから」

「そーそー。あんま心配してっとハゲるぜ?」

「……その前にお腹痛い…」

「大丈夫ですか?」

「……似てるな」

「……………?」



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