頂を目指す二ノ姫X
□二度負けない
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不二と仁王の戦いはどちらもまったく譲らない展開だった
ゲームカウントは4−4
不二はとうとう仁王に追いつかれてしまった
どちらが勝ってもおかしくはない
「(あの約束の日、キミは――
先輩に負傷させられた直後の腕のまま、キミはボクとの約束に応じた)」
「すまない不二くん」
「こんなふうに約束を守って貰っても、ボクは少しも嬉しくない!!」
『ゴメンね不二くん
でも、国光はただ約束を守るために試合をしたんじゃないの
君との試合、テニスが大好きな彼は柄にもなく楽しみにしてたのよ』
いつかもう一度
キミの腕が完全に治ったら試合をしよう――
「(その後、試合をするチャンスはいくらでもあったハズなのに……
僕は君との対戦を無意識に避けていたのかもしれない
どちらが上か決着がついてしまうのが怖かったから)」
「《ゲーム仁王5−4!!》」
ついに『百腕巨人の番人』さえも返され、リードを許してしまった
不二の絶体絶命である
「(……でも、先延ばしにしたって何も変わりはしない
何より、もう手塚の心は決まっているんだ
だから、僕も―――)」
「全てのカウンターを返され万策つきた様だな…不二」
「彼はずっとあえて2番手に甘んじてきた。手塚は越えられない」
『(………もし…雅治のイリュージョンが本物なら……)』
桜は食い入るように手塚を、仁王を見た
すると仁王からオーラが迸る
「6球目……」
『!「才気煥発の極み」……』
「絶対予告はもう避けられないっ!!」
しかし、桜は口角を上げた
信じられない事が起こったのだ
「こ、こんな事が…」
「もう宣言された6球を超えてるのに……」
「(いつかこんな日が来る様な気がしていたよ
君がテニスを最期にする覚悟を決め、
僕が君との試合でテニスを最期にすると覚悟を決める時がね
)」
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