夜空を纏う四ノ姫4

□夜の謎
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彼らの手にそれぞれの属性の炎が灯った匣が与えられた
そこに、黒い炎があった


「!!10代目!」

「それ………」

「うん…………」


ツナの手には、彼の属性である大空のオレンジとは違う黒い光
手塚は低い声で言う


「夜の……ボンゴレ匣か…………」

「…………桜」


ツナは匣を握りしめ、目をギュッと瞑った
リボーンはふぅ、と息を吐き



ツナの足に蹴りを入れた



「いってぇ!!!」

「ジメジメしててウゼーぞ。ダメツナ」

「いきなり蹴るなよ!!」

「すっげぇ音したぜ。平気かよ」

「う、うん……」


赤也が何故か自分の頭を撫でながらツナに問いかける
ツナは首を傾げつつも頷いた
リボーンは入江を見る


「守護者にもボンゴレ匣を用意してたんだな」

「うん。僕は大空の匣さえあれば大丈夫だと思ってたんだけど、真6弔花は計算外だった
守護者全員に匣を用意したボンゴレ10代目の方が先見の明があったみたいだ」

「ああ。流石ボンゴレ10代目だな」

「(真6弔花……
オレたちはさっきの奴等と、この匣兵器で戦うんだ………桜とも………)」








《ゔお゙ぉい!!》








思考に沈んでいたツナだったが、突然の大音量に中断した
次いでジャンニーニの声がヘッドホンから聞こえてくる



《ヴァリアーから通信をつなげとの要請です…
ミルフィオーレに盗聴される恐れがありますが………》

《いいからつなげぇ!!》

《怖いからつなぎますよ!ヘッドホンの音量に気をつけてください》


「何なんスかねぇ」

「ヴァリアーから、か」


不二が顎に手を当てて目を伏せた
赤也は目をぱちくりさせる。その瞬間










《てめーらぁ。生きてんだろーなぁ!!!》










スクアーロの声が響き渡った
あまりの音量に手塚がこめかみを指で押す



《いいかぁ!!こうなっちまった以上ボンゴレは一蓮托生だ
てめーらがガキだろーと……………





ドガスッ





てめっ》





「?」






《沢田綱吉》






「!!」






その声に、全員に緊張が走った
何かの衝突した音のあとスクアーロを押しのけてザンザスが話し出したのだ
ツナは生唾を呑みこんだ



《乳臭さはぬけたか》


「!!」


《10日後にボンゴレが最強だと、証明してみせろ》


「えっ…」


驚くツナに、ザンザスはさらに言った



《桜も力尽くで引きずり戻せ》


「!!なっ何」


あ〜あ。無茶苦茶


「………え?」



ブツッ



「…切れちまったな…」

「あんにゃろう。好きなことだけ言いやがって!!」

「さすがザンザスっスね。誰の意見も聞かないっていうか」

「確かに、沢田くんの話なんかまるで聞かなかったね」

「まあどっちにしろ奴ら今回は味方みてーだな」

「そ…そうだけど…」


ツナは複雑な表情を浮かべた
過去にあったヴァリアーとの出来事
そして未来にきてから入江に会うまでにあったことがありすぎて、混乱していた

だが、リボーンは容赦なかった。話を整理する間も与えず、口を開いた




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