夜空を纏う四ノ姫4

□チョイス
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それから3日後、桜と跡部と白石は白蘭に呼び出され通信室にいた
跡部はパソコンに向かい、操作を始める


「……なんだこのセキュリティは。俺様でも簡単に入れるぜ」

「何言ってるの景チャン!
ミルフィオーレに来てから随分と熱心に勉強してたじゃない」

「せやな。その賜物や」

『ま、ボンゴレのセキュリティが穴だらけなのは間違いじゃないけどね』

「♪」


呆れ顔の桜に白蘭は楽しそうだ
さらにパフェを食べていてご満悦である

すると、跡部が白蘭を振り返った


「侵入成功です。回線に割り込みます」

「ん。よろしく」


跡部がEnterキーを押す
すると、コミカルな映像が流れた



「ラン♪ ラン♪ ラン♪

ラン♪ ラン♪ ラン♪ ラン♪

ランラン♪♪



ランランランランラーン





ビャクラン♪





二頭身の白蘭が画面に現れると、画面の映像が音を立てて割れた
その様子に白石と跡部は苦笑いだが白蘭は楽しそうに笑った

回線が繋がり画面は映らないが音声会話が可能になる


「ハハハハッ!!どう?面白かったかい?」


《白蘭!!それに桜!!》

《景吾に……》

《蔵ノ介!!》


「フン。国光じゃねーの」

「周助も赤也もいるやん」

「退屈だから遊びにきちゃった。食べるかい?」

「……それ、ツッコミ待っとるんですか?」


《やろう。おちょくってんのか!?》



白石に微妙な顔をされ、獄寺に突っかかられた白蘭はパフェを口に運んだ
跡部がやれやれ、と首を振った


「なーんてね。本当は“チョイス”についての業務連絡さ」


《ぎょうむ…れんらく?》


『日時については言ったけど、場所は言わなかったでしょう?』

「だからその連絡だ」

「うん。6日後お昼の12時に、並盛神社に集合」


《並盛で戦うの…!?》



驚くツナに桜は挑発的に微笑んだ
白蘭の肩に顎をのせる


『さぁ。どうでしょうね』

「とりあえず必要な準備して仲間は全員つれてきてね
少なくとも過去からきたお友達は全員だよ」


《なに!!》

《全員って》

《京子ちゃんやハルも!?》

《なんだと!!?》


「そこに意味があるんじゃないか
みんなで来ないと君達は失格だからね」


白蘭の言葉にツナたちは狼狽していた
桜は目を細め、笑みを崩す事は無い
すると白石が陽気な声で言う


「せや、裏切った自分らも来るんやで?必ずな」

「ああ。桜を裏切ったこと、後悔させてやるぜ」


《…………蔵…景吾》



手塚たちのその悲痛な声に、表情は見えずとも悟った
だから跡部たちは不敵な笑みを浮かべた
嘲笑うかのように

白蘭はパフェにスプーンを突っ込むと、ひらひらと手を振った


「じゃあ修行がんばってね〜♪」


《な!?》

《ちょっと待て!!》




ブッ




強制的に跡部が回線を切った
桜はクルッと白蘭に背を向ける


「どこ行くの?」

『あと6日だもの。体調を整えながら、匣の確認をするわ』

「ん。無理はしないでね」

『ええ』

「俺等も行こうか、景吾」

「ああ。最終確認をしておくか」

「いってらっしゃーい」


こうして6日後 決戦の日を迎える





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