夜空を纏う四ノ姫4

□ターゲットルール
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表の段ごとに一つずつ紋章がある。その紋章の横に数字が表示された
これがチョイスの参加者だ
桜はミルフィオーレの表をまじまじと見つめる

上から大空・晴・霧・雲・雨・雷・嵐・夜
そして一番下に四角い記号

その中で桜が気になっていたのは勿論夜の属性だ
夜の属性は桜しかいない
もし、ボンゴレが夜の属性を選出しなければならなかったらそれでチョイスは終了だが


「フン。ツイてるじゃねーか」

「せやな」


跡部と白石はフッと笑った
ツナは目を見開き表を凝視する


「な…何なの!?なんか数字が並んでる…!」

「属性マークの横に…そうか…!!各属性の参加人数!!」

『さすがいい勘してるわね、正一』


言い当てた入江に桜はふわっと笑った


「そ♪ジャイロルーレットでチョイスされたのは
実際にフィールド内で戦う各属性の戦士の数だよ」

「属性によって人数ちがうのかよ」

「でもボンゴレとミルフィオーレで合計がちがう?」

「これがチョイスの醍醐味だよ♪
ボンゴレは大空に嵐に雷が一名、雨が二名か〜
いい引きしてるじゃないか綱吉君
それに、夜も選ばれなかったしね」

「!!そ、そうだ!!夜の属性は桜しかいねぇ!!
なのに表に入れるなんざ卑怯じゃねーか!!」

「卑怯かなぁ?逆にフェアだと言ってほしいな」

「ま、ええやないか。ボンゴレは夜を選出せんでええんやし」

「ああ。終わったことをいつまでも言うんじゃねーよガキが」

「んだと……っ!!」


白石と跡部に突き放された獄寺が拳を握った
手塚は彼を庇って前に出た


「ならもう一つ聞きたい。一番下の□は何を意味している?
あれも属性を示しているのだろう」

『ああ、あれは無属性よ。リングを持たない者を示しているの』


桜がどうでもよさそうに口を開いた
白蘭が機嫌よく言う


「そう言うこと。君達は2≠セから、二名を選出しなくちゃならない」

「それで全員つれてこいってわけだったんだな」

「みんな戦いに参加なんて……そんな!!」





「キャッ」





京子とハルの悲鳴にツナ達が一斉に振り向く
すると、デイジーがハルと京子と二人の肩を抱いているビアンキの前にいた


「いつのまに!!」

「何なのあなた!」

「僕チン……デイジー……」


デイジーは枯れた花を京子に差し出した


「これ……あげる」

『ダメよ。デイジー』


そのデイジーを、音もなく現れた桜が肩に手を置いて下がらせた


「わっ」

『勝手なことしちゃだめよ』

「桜…ちゃん」


桜は京子達の視線を軽く受け流し
デイジーを見て苦笑すると桔梗に彼を預けた
桔梗は冷たい微笑を向ける


「スイマセンね。デイジーはあなた達のように美しく…滅びゆくものに目がないんです」


桔梗の言葉に京子とハルは顔を強張らせた
それを見て幸村と不二が彼等から視線を遮るように前に立った
桔梗と幸村は微笑みを浮かべながら微動だにしなかった


「さーてそれじゃあお互いの参加戦士(メンバー)を発表しよっか
あ、ここは唯一相談して決められるとこだからね」

「白蘭サン…リングを持たない僕は…無属性でいいですよね!」


入江と白蘭の視線が絡まった
跡部はニヤッと笑い、冷や汗をかいている様子の入江を凝視した
緊張も最高潮だろうに、頑張る男だ


「んん。桜はどう思う?」

『白蘭の意志に、私は従うわ』

「そう言うと思ったよ。ま、特別にいいかな」

「だったら綱吉君。僕らのメンバーは決まりだよ」

「え?」


入江はツナを力強く見てこう言った


「ボンゴレの参加戦士は―――大空に綱吉君。嵐は獄寺君。雨は山本君
無属性は僕と、スパナが適任だ」

「おい待て入江!!だれがてめーの指示に従うかってんだ!
ボスは10代目だぞ!!」

「だがオレも全員戦闘経験者のこのメンバーでいいと思うぞ」

「なっリボーンさん」


獄寺はリボーンの言葉に狼狽した
だが、幸村が厳しい顔をした




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