夜空を纏う四ノ姫4

□バトルスタート!!
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ミルフィオーレ基地



それにしても、と白石はげんなりした顔をして周りを見回した


「なんやねん、これ。どっかの神殿みたいや」

『フフッ。そうね』


ミルフィオーレファミリーの基地は高層ビルの1つの壁に設置された箱のようなもの
ただし、その正面は4本の石柱だけで防衛面を考えた造りにはなっていない


『まぁ、ボンゴレ程度ならこれで十分凌げるわよ』

「せやなぁ…にしても、たった10年でここまで技術が進歩するとはな」

『白蘭の能力だもの』


にっこり微笑んだ桜は置いてある椅子にデイジーを促した
それと同時にチェルベッロの声が響き渡る


《3分たちました。それでは……》







《チョイスバトルスタート!!》







『始まったわね。座り心地はどう?デイジー』

「……なんか落ち着かないな…明るい所でじっとしてるの…」


心細げにそう言うデイジーに桔梗が笑いかける


「デイジーは我々が守るべき“キング”なのですから
そこでのんびり待っていればいいのですよ」

「うん…」


不安そうに頷くデイジー
すると猿がホログラムを見て口を開いた


「入江正一の“ターゲットマーカー”をレーダーがキャッチしましたぞ」

「なら、ボンゴレの基地ユニットもそこやな」

「ハハンッではいきましょう」

『ええ』


桜たちは揃って基地ユニットから飛び出した
白石は桜の隣で飛びながら高層ビル群に視線を向けた


「……ほんまに他に人はおらんのか?」

『ええ。疑ってるの?』

「………いや。ちゃうけど…」


言い淀んだ白石に桜は怪訝な顔をした
すると、また猿が声を上げた


「!桔梗様。入江正一のターゲットマーカーが複数に増え散っていきます。恐らく囮かと」

「ハハンッ裏切り者とはいえ白蘭様とチョイスをつくった男、入江正一
どうやら脳ミソはついているようですね」

「せやな」

『でも、やることは1つよ』

「そうですね。全て消してしまいましょう。各個撃破」

「了解や!」


桜たちはバラバラに進路を変更した
























一方、基地ユニットからバイクで出撃したツナ、獄寺、山本、手塚、不二はそれぞれ動き始めていた
獄寺は基地ユニットの最終防衛ラインとしてディフェンス。他の4人はオフェンスだ

山本とツナとは一つ手前の交差点で分かれた手塚と不二は
堅い表情でバイクのハンドルを握っていた

ひっきりなしに聞こえてくる入江の指示
そして、敵が展開していることが否応なく知らされる情報



《手塚くん!君は2ブロック先の交差点で2つの囮が視認できる位置で待機してくれ
不二君はその先のブロックの交差点を左折した所で迎撃パターンCだ》


「……了解」

「了解」


スピードを上げ、指定されたポイントに疾走する
その時、ツナがトリカブトと交戦した






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