夜空を纏う四ノ姫4

□バトルスタート!!
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跡部は白蘭に向かって腰を少し曲げ、礼をした


「白蘭様。バトルを公平にジャッジする審判をお呼びしても構いませんか?」

「ああ、そうだったね。うん。いいよ♪」

「はっ」


白蘭が笑顔で頷いたのに頷き返し
跡部はとあるビルに向かって手を上げ、指を鳴らした



パチン



すると、上空から影が差す


「チョイスの審判は」

「我々におまかせを!」


難なく着地し、彼らの前に現れたのは褐色の肌にピンク色の髪の女性2人
リング争奪戦でも審判だった



チェルベッロ機関の者たちだった



「き…君達!!」

「チェルベッロ!!」

「正一の話じゃ、いつのまにかミルフィオーレにいたらしいな
一体お前ら何者だ?」

「我々はミルフィオーレチェルベッロ機関」

「それ以外の何者でもありません」


リボーンの問いに淡々と答えるチェルベッロ
幸村が微かに目を細めた


「………やっぱり、彼女たち……………」

「…………ああ、恐らくな」


手塚も睨むようにしてチェルベッロを見つめた
ツナは怪訝な顔をする


「ミルフィオーレの…チェルベッロ…?」

「ざけんな!!どのみち敵の息のかかった審判じゃねーか!!」


獄寺がそう噛みつくが、白蘭は笑みを深くした


「この娘達は公平だよ。それがとりえなんだから
それよりズルをしてるのは君達じゃないのかい?」

「!?」

「99.99%の殺気を消しているのは見事としかいいようがありませんが
わずかに0.001%、あなた方の基地ユニットから人の気配を感じます」

「チッ」


舌打ちをして姿を現したのはスクアーロだった
ツナは彼の登場に驚き、幸村は息を吐いて彼を出迎えた


「普通に山本くんと一緒に来ればよかったんじゃないのかい?スクアーロ」

「うるせーぞ幸村。まぎれこんで暴れてやろうとしただけだぁ」

「そういう事にしておくよ」

『立体映像(ホログラム)のアナタもよ、リボーン』

「!」


桜はリボーンを見下して言う


『ここには非7線はないから本体が基地ユニットから出ても大丈夫よ』

「気が利くな」

『フフッ』


にっと笑ったリボーンに桜も笑みを返した


「では参加戦士は基地ユニットにお入りください。フィールド内のランダムな位置へ転送します
参加戦士以外の皆様には各ファミリーそれぞれにフィールド内に観覧席を用意しましたのでそちらへ」

「観覧席から参加者への通信は禁止です
観覧席へは各所に設置されたカメラからの映像と
我々の声と味方の音声しか入りませんのであしからず」

「なお、観覧席は完全防壁で出来ており、観覧席への攻撃は反則とし、負けとなります」

「では3分後に開始します」

「用意してください」


チェルベッロの言葉に従って、桜と白石は桔梗たちと共に
跡部は白蘭とともに歩き出した

跡部が白石に視線を向けた


「行って来い蔵ノ介。せいぜい足引っ張んねーようにな」

「自分が出られへんからって酷い言いぐさやなぁ
大空が選ばれても2人選ばれへんかったらどのみち景吾に出番がないの分かってるん?」

「うるせぇ」


白石の言葉に図星だったのかそっぽを向いた跡部は続けた


「お前も怪我しねーようにな、桜」

『ええ。でもそれほど手こずる相手じゃないでしょう』

「まぁ楽しんでおいでよ、桜♪」


口角を上げた桜に白蘭も肩を抱き寄せると額に口づけた
それを間近で見た白石と跡部が頬を引きつらせる
それを気にせず、白蘭はひらりと手を振ると観覧席へと向かった


『……景吾?』

「…………」


跡部は軽く桜の額を袖で拭うと白蘭の後を追った
その際、白石の肩を叩くのを忘れずに


「……ほな、俺等も行こうか?」

『……そうね』



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