Lovers
□あ ま お と
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今日も優しく雨が降っている
決して悲しい雨やない
君がいるから
寂しくもない
天から舞い落ちる雨粒たちが
僕を素直にさせる
『いつもありがとうな。傍におってくれて、愛してくれて、ほんまありがとう。』
何度でも言うよ
雨雲からちらりと覗く太陽が
君を素直にさせた
「…ありがと。あたしも…。」
強くなる雨音のせい?
君が言葉を詰まらせた
あまりに愛しい表情で、僕の手に触れて
「あったかい。剛といるとなんでもあったかいんだよ。だから、こんな雨でも好きになった。」
真っ昼間だというのに、雨のせいですっかり暗くなってしまった部屋
「電気、つけよっか?」
立ち上がろうとする君の手を掴んで
『もうちょっとこのまま。…キスでもせぇへん?』
無言のまま
さっきよりも僕の近くに座る君
真っ暗な部屋の中
僕らはふたりっきり
キスの味が甘かったのは
ここに愛があるからやんな?
今日はもう少し降っとってな?
恥ずかしがり屋な僕たちが愛し合うために
-*fin*-