Lovers

□君の全てを包む大宇宙で在りたい
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今日は。


今夜だけは、君にどうしても伝えたくて…。


募る想いを届ける為、僕は…





『もしもし?僕やけど…。』






街は僕たちをいつも以上に置いてきぼりにして。


煌めくネオンとか、僕はあんま好きやないけど


もし君が望むのなら、叶えてあげたかった。


でも実際の僕は、君と一緒にはおれんくて


君が今どんな想いで、この街を感じてるんやろうって思ったら


胸が痛かった。


いつからか、君の口癖になってしまった“大丈夫”も


意味を持たなくなった。


人間ダメな時やってあるはずや。


強がらせてしまっているのは、僕やねんけど。


もっと、素直になってよ。


我が儘言うてよ。


今ならすべてを捨ててでも、君を守るからさ。





どんな偶然や奇跡が重なって、僕らが出会ったのかは分からんけど


ただ言えることは、僕が君を愛してるっちゅーこと。




君が孤独を抱えて、一人ベットで枕を濡らしているんやったら、


いつでも抱き締めにいくから。




君を苦しめる様々なものから、守ってあげるから。






本当はクリスマスなんて、どうでもいいねん。


ただこの聖なる夜に、誓っておきたかったんや。


この広い広い宇宙の中で、君と出会って恋をして


そして、ここに愛が生まれたこと。


君を守る為に、愛し抜く為に


僕が少しだけ強くなれたこと。



今ならはっきり言えんねん。







僕はこの胸で君の全てを包む、大宇宙で在りたい。









『メリークリスマス…。』








-*fin*-


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