Lovers

□す き な も の
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『なぁ?最近そのプリンばっか食うてへん?』



「うん。好きだから…。」



『おまえはハマるとそればっかりやもんなぁ(笑)』



剛はチョコレートを頬張りながら、なんだか嬉しそうに笑ってる


それだけで嬉しいよ


でもね


あたしが好きになるものには、決まった法則があるんだよ




「剛は今まであたしがハマった食べ物覚えてる?」



『うーん…。あっ、まずコンビニのチーズケーキやろ?…それから、ブルーベリー味のガムやろ?あとは…。』



それから延々とあたしが過去にハマった食べ物を言っていく


正直、よく覚えてるなぁーって関心した



「で、その共通点はなんでしょう?」



『共通点?そんなんあるぅ?えー、甘い?』



「ふふ。アバウトすぎるよ(笑)」



『なんやねん。分からへん。教えて?』



やっぱり、気付かないか…



「…全部、剛の味がするの。」



『僕の味?…なんで?…あぁ、僕が一口あげたやつとかってこと?』



「違うよ。鈍感!やっぱり教えてあげなーい。」



『なんでやねん!もうえぇわ!』



あっ、すねちゃった


でも、大丈夫


あたしはスっと立ち上がって


剛にキスをした



『…っ!なんやねん、急に!』



「また、好きな食べ物増えちゃったよ。」


そう言って、剛が食べていたチョコレートを口に含んだ



あたしが好きなものはすべて


剛の味がする


ううん、その逆かな?


剛とキスをする度に


あたしは好きなものが増えていく


これからも、いっぱいいっぱい好きになる



今日のキスは



チョコレートの味



次のキスは





何の味がするのかな…?








-*fin*-


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