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□恋は突然舞い降りた1
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「あの…」
「いらっしゃいませ」


如何にも頼りなげな声が聞こえてくる方にサンジが顔を向けると、モジモジと落ち着きない黒髪の青年が立っていた。



「お一人ですか?」
「あ、いえ、俺客じゃなくて…今日からバイトで雇って貰う…」
「え?あ、ああ…」



青年の声はしっかり耳へと届いてるものの、サンジの視線は青年の顔を直視したまま。



「あの〜」
「わ、悪ぃ悪ぃ、バイトって女の子だと思ってたからよ」
「え?そうですか、スイマセン…ι」
「いや、俺の勝手な勘違いだから、気にすんな」



などと言葉を交わしながらも実はサンジは上の空。


どうしても気になる青年の普通より長めの目立つ鼻。


とはいえ、初対面相手にそんな事を口に出せるはずもなく、サンジは呼吸を整え口を開く。



「お前、名前は?」
「ウソップと言います」
「俺は料理兼ホールを任されてるサンジだ。新人といえども、俺は女の子以外には容赦ねぇから覚悟しとけ」
「は、はい…よ、宜しくお願いしますι」



サンジの言葉に少しビビリながらも、ウソップは深々と頭を下げた。


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