現実逃避(夢)

□馬鹿な人
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 あの人が死んだ今、私は今日も彼の所へ行く。
 「カナダー!!」
 「ミイナじゃないか!今日も来たんだね」
 「・・・・うん」
ああ・・・・また来てしまった。
「さっき、ホットケーキを作ったんだ!食べるかい?」
 「ええ、メイプルもつけてね」
 「もちろんさ!」
本当にそっくり・・・・。笑った顔も似ているな・・・。
ぼーーーっとしながら私はカナダを見る。
 「ほら、できたよ」
できたてホットケーキがテーブルに置かれる。おいしそうな匂いがする。
 「おいしそう」
思わずため息が出そうだ。しないけど。
私は椅子に座る。カナダはホットケーキに自慢のメイプルをかける。
 「どうぞ」
微笑みながらカナダは食べるよう勧める。
そして私の向かい側に座った。
私は早速食べてみる。
 「おいしい」
 「ありがとう」
 「・・・・」
純粋に私に思いを寄せているカナダ。私はあの人が死んで心の隙間を埋めるために利用している卑劣な女。
 カナダはいきなり立ったと思ったらわたしを抱きしめる。
 
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