戦国BASARAかってに外伝

□愛息子の初陣2
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 政宗の初陣を控えたある日、輝宗は悩んでいた。
「次の戦は政宗の初陣…心配だのぅ…」
 具足は、種子島や矢に当たっても大事無いようにせねば……いや、種子島や矢は防げても騎馬に突っ込まれたら…

 ―数日後―

「父上、及びですか?」
 輝宗に呼ばれた政宗がやって来た。
「おお、政宗!そなたの初陣の鎧が仕上がったぞ!」
 輝宗は背後の襖を勢い良く開けた。
「?!」
 そこには、本多忠勝そっくりな、巨大で重厚感溢れ、更に、どこぞの魔王の鎧ごとき禍々しき装飾の施された全身黒漆の鎧兜があった。
 な、なんだこりゃ…
 まず、明らかに人間のサイズではない。
 そして、見るからに人間が着れる重量ではない。
 政宗は唖然とした。
 そんな政宗を後目に、輝宗は意気揚々と説明を始めた。
「驚いたであろう!これさえ着ていれば種子島も!矢も!騎馬隊の突撃とておそるるに足らん!騎馬隊のごとき槍にこの装甲は破れぬわ!」
 輝宗は、自信満々に言った。
「さあ我が息子よ!試しに着てみるがよい!」
「着れるかぁぁ!!」
 奥州は米沢城に、政宗の怒号が響き渡った。



 
 

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