戦国BASARAかってに外伝

□高い高〜い
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 ある晴れた日の上田城のことである。


「いい天気ですねぇ昌幸様…」
 と、佐助は昌幸に言った。
 言われた昌幸は、
「うむ!では弁丸よ!父が高い高いをしてしんぜようぞ!」
 と、言った。
「え?また、唐突な…」
 驚く佐助を後目に、昌幸は弁丸をガシッ!と掴み、
「フン!高い…………たかぁぁぁぁぁぁい!!」
 と、気合い諸とも弁丸を空高く放り投げた。
「えええええ!?!!?」
 弁丸は、キャッキャ笑いながら小さくなっていった。
「ちょ!?ちょちょちょっとぉぉ!?昌幸様ァァ!?弁丸様お星様になっちゃいましたよぉぉぉ?!!」
 と、狼狽する佐助をよそに、昌幸は至極泰然として、
「案ずるな佐助よ!ほれ!」
 と、今し方おのが息子を放り投げた空を指した。
 すると、ヒュー…という音と、明るい笑い声と共に弁丸が落ちてきた。
「なぁっ?!」
 昌幸は、「フン!」と、気合いを入れて、見事息子をキャッチした。
「ははは弁丸よ!高い高いは楽しかったか?」
 弁丸は、キャッキャとこの上なく楽しそうに笑った。
「そうかそうか……どうしたのじゃ佐助?」
「いえ…なんでもないです…」



 
 

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