戦国BASARAかってに外伝

□寂しい…
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「左月」
「おお、殿」
「政宗は何処か?」
「はっ、小十郎と遠乗りに出掛けておいでです」
 輝宗は、「はぁ…」と溜め息を吐いた。
「そうか…」
 最近、政宗と会話していない。寂しい…。
「殿ぉ…そのような悲壮な顔をなされますな…ただの遠乗りではございませぬか」
「そうだが…最近、アレとまともに会話をしておらんのだ…」
 思えば幼い頃からそうだったような…
 顔を見れば、恐がられるわ、泣かれるわ、小十郎の後ろへ隠れられるわ…
 まともに話が出来るようになったのも九つを過ぎた辺りからだったような…
 最近だって、成実とか、小十郎とか、綱元とか…うちの若い連中とばかり連みおって……少しはワシに絡んでくれても良いではないか…はぁ…
 輝宗は、そのままずんずん暗くなっていった。
「と、殿!?」
「政宗ぇ…うぅ…」
「殿!!しっかりなされませ!」
 しばらくして、政宗と小十郎が帰って来た時、輝宗は壊滅的なまでに暗くなっていて、輝宗の家臣は皆で政宗に泣きついた。
「政宗様!なんとかしてくだされぇぇ!」
「ええ?!俺が?!」
「貴方様のお父上ですぞ!!」
「政宗様のせいでこうなったんですから責任とって下さいよぉぉ!」
「ちょ?!待て!!なんで俺のせい何だよぉッ?!」



 
 

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